新任教授ご挨拶
札幌医科大学医学部救急医学講座 教授 成松 英智
2012年11月1日付で救急医学講座教授・高度救命救急センター長を拝命いたしました成松英智です.私は、札幌医科大学卒業後(昭和62年,34期),麻酔科学講座,札幌医科大学大学院(平成4年修了),救急・集中治療医学講座および高度救命救急センターにおいて,救急医療・集中治療・手術麻酔における重症患者の診療および救急医学・集中治療医学・麻酔科学の研究・教育に携わって参りました.
高度救命センターでは,心肺停止,ショック,蘇生後脳症,急性冠動脈疾患,多発外傷,特殊外傷,重症内因性疾患,急性薬物中毒等の様々な疾患分類の最重症(3次)救急患者に対し,特殊緊急処置,ICU全身管理,体外循環等の最先端医療を駆使し,また各専門診療科の協力も得ながら,24時間365日休むことなく診療を行っています.また基幹災害医療センター病院の救急医療施設として,集団災害(多数傷病者発生)に対応するための準備体制を維持し,災害発生時には医療スタッフの現地派遣や被災患者の収容を行っております.また救急医学講座としては,PCPS(人工心肺)を用いた心肺蘇生,蘇生後脳症に対する脳低温療法,虚血性心疾患・大血管疾患に対するステント治療,救急感染症,多発・特殊外傷治療,急性薬物中毒治療等の研究を行っております.
社会から救急医療に寄せられる期待には大きなものがあり,同時に我々には,現在の高度医療の提供に加えて将来の医学・医療の発展を生み出し,現在と将来において社会に貢献するという医科大学としての責務があります.今後は大学業務である高度医療,教育・研究,社会活動を建設的に進め,また高度救命救急センター・基幹災害医療センターとして,北海道全体の救急医療や災害医療を調和的に発展させていきたいと考えております.そのためには皆様の御支援と御協力が是非とも必要となります.
これから先進的な仕事ができるような組織創りを行い,その仕事が社会に還元されるよう尽力していきます.また高い臨床力と調整力を持った有能な救急医を社会に送り出していく所存であります.これからもよろしくお願いいたします.
略歴
成松 英智(なりまつ えいち)51歳
所属札幌医科大学医学部救急医学講座
学歴
- 昭和55年(1980)3月
- 北海道札幌西高等学校 卒業
- 昭和62年(1987)3月
- 札幌医科大学医学部 卒業
- 平成4年(1992)3月
- 札幌医科大学大学院医学研究科 修了
職歴
- 昭和62年(1987)4月
- 札幌医科大学附属病院(研究生)勤務
- 昭和63年(1988)4月
- 札幌医科大学大学院 大学院生
- 平成4年(1992)4月
- 北海道立小児総合保健センター(医員)勤務
- 平成5年(1993)4月
- 米国アイオワ大学医学部(訪問研究員)勤務
- 平成9年(1997)4月
- 札幌医科大学医学部生理学第2講座 助手
- 平成11年(1999)4月
- 札幌医科大学医学部救急集中治療部 助手
- 平成13年(2001)7月
- 札幌医科大学医学部救急集中治療部 講師
- 平成15年(2003)4月
- 札幌医科大学医学部救急集中治療部救急部門 副部長
- 平成17年(2005)4月
- 札幌医科大学医学部救急集中治療部 助教授
- 平成19年(2007)4月
- 札幌医科大学医学部救急集中治療部 准教授 (救急集中治療部は平成20年4月より救急・集中治療医学講座に,平成24年4月より救急医学講座に改組)
- 平成22年(2010)8月
- 札幌医科大学オホーツク医療研究講座 准教授(兼)
- 平成24年(2012)4月
- 札幌医科大学附属病院高度救命救急センター 副センター長
- 平成24年(2012)11月
- 札幌医科大学医学部救急医学講座 教授
- 平成24年(2012)11月
- 札幌医科大学附属病院高度救命救急センター センター長
所属学会
日本救急医学会,日本集中治療学会(危機管理委員),日本麻酔科学会,日本高気圧酸素・潜水医学会(治療装置操作技師認定委員),日本ショック学会
免許・資格
日本救急医学会 救急指導医,日本集中治療学会 集中治療専門医,日本麻酔科学会 麻酔科指導医,厚生労働省 麻酔科標榜医