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遠隔遺伝子診断システムによる地域医療、癌患者QOL向上への貢献 |
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講 座 |
内科学第一講座 |
研究者 |
教授 (研究責任者) 篠村恭久 ・ 助手 山本博幸 |
癌は、遺伝子の異常が蓄積することにより、発生、進展していくことが明らかになってきました。遺伝子の異常により、抗癌剤や放射線治療などに対する感受性が異なることも明らかになってきました。近年、これらの異常な遺伝子を標的とする分子標的治療の発展はめざましく、臨床応用により患者さんのQOLの向上などに貢献しております。第一内科では、総合情報センターの協力のもとに北海道広域医療ネットワークを利用したDNAアレイ遠隔遺伝子診断の開発および実証実験を行い、地域に関係なく住民が最新・最適医療を受けることができる可能性を示してきました。現在、医療機関では血液等を採取するだけの新診断システムを構築しつつあり、患者さんだけでなく、疾病感受性予測などにより、地域の健康や福祉へのさらなる貢献をめざしております。 |
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北海道における循環器疾患の疫学研究−脳卒中と心臓病の予防をめざして |
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講 座 |
内科学第二講座 |
研究者 |
斎藤重幸、島本和明 |
内科学第二講座(第二内科)では、高血圧、脳卒中、心臓病の病態解明とその予防戦略構築のため、北海道の2町で前向き疫学研究を30年間にわたり継続している。これは端野・壮瞥町研究として知られるようなったが、日本人一般住民での高血圧や糖尿病などリスクファクターの頻度や脳卒中、心臓病発症における寄与などを検討し、その成果はわが国の循環器疾患の予防と管理のガイドラインのエビデンスとなっている。 |
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北海道の乳がん検診における当院の役割〜乳がん死亡率の低下を目指して〜 |
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講 座 |
外科学第一講座 |
研究者 |
大村東生、鈴木やすよ、亀嶋秀和、澤田 健、九冨五郎、 西川紀子、藤兼智子、平田公一 |
本邦における乳がん患者数は増加傾向にあり、北海道においても同様で、1年間に約2,100から2.300人の方が乳がんと診断されています。教室では乳がん死亡率の低下を目標として視・触診、マンモグラフィ、超音波検査で早期乳癌(0期、T期)の発見に努めています。そのためのシステム作りの一貫として、北海道内、札幌市内の検診施設に当科出身の乳腺専門医、乳腺認定医が乳癌検診を行っています。また、「ピンクリボンin
Sapporo」で乳がん検診の啓蒙活動を行っております。 |
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スポーツ傷害の予防と治療における地域連携 |
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講 座 |
整形外科教室 |
研究者 |
渡邉耕太、山下敏彦 |
スポーツ活動は発育期から中高年まで盛んに行なわれている。しかし不適切な運動方法による運動器障害の発生が危惧されている。本学整形外科教室ではこれらスポーツ傷害を専門的に治療するため、スポーツ外来を開設している。これを発展させ、市内や道内にスポーツ医学の拠点病院を設定し、特に地域の中・高生のスポーツ選手を対象に、スポーツ傷害の予防や治療の向上を目指す。またJOCと連携して、スケートやスキーなどのウインタースポーツ選手の医学的ケア・サポートを行なう。 |
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地域指向性総合診療医を育成するための地域医療必修実習カリキュラム構築に関する研究 |
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講 座 |
札幌医科大学医学部地域医療総合医学講座 |
研究者 |
宮田靖志、森崎龍郎、寺田豊、夏目寿彦、福森則男、山本和利 |
講 座 |
松前町立松前病院 |
研究者 |
八木田一雄 |
地域指向性医師育成のための効果的な地域医療実習カリキュラム構築の研究は、国内では未だほとんど行われておらず、当講座がそのエビデンス産出に尽力している。実習ではポートフォリオに基づく学習を導入し、日々のリフレクション・シート、Significant
Event Analysis(SEA)、地域診断、ライフヒストリー研究、地域研究の課題により、患者の家庭・患者の住む地域をみる力が学生にどのように涵養されるかを検証している。地域指向性を涵養するには、これらの教育方略を組み合わせ実習体験後に地域指向性指導医との振り返り活動(リフレクション)が必須であることが実証されつつある。 |
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デルファイ法を用いた地域健康問題の把握に関する研究 |
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講 座 |
札幌医科大学医学部地域医療総合医学講座 |
研究者 |
寺田豊、宮田靖志、山本和利 |
講 座 |
町立厚岸病院 |
研究者 |
佐々木暢彦 |
家庭医・総合診療医として地域医療に従事する際、地域での医療ニーズを把握しコミュニティー全体の健康管理を視野に入れて活動していくことが地域医療実践には求められる。その手法のひとつとして、デルファイ法による健康問題の把握は有用なものである。我々はこの方法の実践応用、得られた結果によるコミュニティのエンパワーメントの方法確立の研究を実施しており、その成果が蓄積されてきている。今後このアクションリサーチを北海道の各地の地域医療現場に応用していく計画である。 |
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インターネット会議システムを用いた地域医療支援プログラム 〜「プライマリ・ケア・レクチャーシリーズ」〜 |
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講 座 |
札幌医科大学医学部地域医療総合医学講座 |
研究者 |
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講 座 |
松前町立松前病院 |
研究者 |
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講 座 |
町立厚岸病院 |
研究者 |
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講 座 |
札幌医科大学附属総合情報センター |
研究者 |
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講 座 |
札幌医科大学医学部解剖学第一講座 |
研究者 |
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広大な医療圏を抱える北海道においては、医師の偏在が地域の医療過疎を増大させ、過疎地に暮らす人々に不安を与えるなど、社会問題となっている。
この取り組みは、大学附属病院の教育機能を活用し、医師が地域に定着するシステムを確立することにより、こうした課題の解決に寄与しようとするものであり、特に地域医療の支援に従事する大学病院からの医師のスキル向上と不安解消に重点を置いたプログラムとした。すなわち、心肺蘇生や患者搬送などの救急医療の実践教育を実施する「緊急時対応能力養成コース」、勤務先地域の特性と医師の専門性を踏まえたテーラーメイドの集中教育を実施する「モジュール別コース」など事前トレーニングを後期臨床研修と一体で行い、着任後はITを活用したテレビ会議システムや医療情報の提供を行うサポート体制を整備し、地域のニーズに合ったプライマリ・ケア医の着実な要請を目指すものである。 |
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講 座 |
運動科学 |
研究者 |
岡野五郎 |
空知郡南幌町の40歳以上全住民を対象とした「生活習慣と健康」に関する疫学調査を通じて,身体的,精神的健康の向上に貢献する生活内容および医療費と生活習慣の関係を解析し,EBMに基づく,健康づくりの方策を提案している。現在は主に高齢者のADL維持に貢献する具体的な生活内容を探索し、この成果を生かし、住民データベースの構築と保健師による高齢住民の健康指導に役立てている。 |
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自死遺族の思いを語る集い「癒しの会」 |
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講 座 |
保健医療学部 看護学科 |
研究者 |
吉野 淳一 |
「癒しの会」について
1998年以降、わが国では1年間の全国の自死者が3万人を超えるという憂慮すべき状況が続いています。このような状況の中で、家族成員の自死を経験した遺族への支援のひとつのかたちとして癒しの会と名づけた自死遺族の思いを語る集いを1996年から開催しています。会はおよそ月に1度のペースで開催されています。会では、現在の自分自身の心境、自死についての考え、故人への思いなど感じるままに自分の気持ちを語ってもらうようにしています。会の運営は心理職の女性スタッフと3名体制で行っています。 |
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海外在留邦人に対する育児支援 |
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講 座 |
保健医療学部 看護学科 |
研究者 |
波川 京子 |
子どもを育てる環境が厳しくなる中で,ゆっくり話すことや,食事・運動・生活リズムなど自分自身の育児を振り返ることは,育児に対する自信と安心感を持たせるきっかけになる.海外で育児をしている保護者に対しても同様に,日本語で育児不安や心配ごとを表出し,自己解決できる支援と,継続相談の機会が必要である. |
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北海道における高齢者の転倒予防への支援 |
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講 座 |
保健医療学部基礎理学療法学講座 |
研究者 |
小島 悟 |
わが国の高齢者の20%前後は少なくとも年に1回の転倒を経験するとされています。転倒を契機に発生するケガや転倒恐怖感は、その後の日常生活活動に制限を与え、寝たきり・要介護状態を招いてしまうことが少なくありません。したがって、いつまでも健やかでいきいきとした生活を送るために転倒を予防することが大切になります。現在、北海道の地域特性を踏まえた転倒予防対策をいかに地域と連携をして展開していけばよいか検討を進めています。 |
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ゆっくり・はつらつ・いきいき生活 |
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講 座 |
保健医療学部基礎理学療法学講座 |
研究者 |
武田秀勝 |
加齢とともに進行する身体機能の低下速度を遅らせる工夫(予防)には適度な運動強度の習慣化と楽しい気持ちで摂る食事が生活習慣病からの不安を少しでも解消ししたり、改善の方法と思われる。知識の数を増やすより自分の健康は自分で護るという意識を持つことが大切こととおもいます。 |
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障害者の地域での生活再構築プロセスへの取り組み |
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講 座 |
保健医療学部作業療法学科基礎作業療法学講座 |
研究者 |
中村眞理子・後藤葉子・他 |
障害をもつ人が治療的リハビリテーションを終え、地域に戻り生活を再構築しながら社会参加を目指していくためには総合的な支援体制づくりが必要である。その実現のためには地域リハビリテーションの実践拠点施設の整備が重要となる。われわれは在宅障害者を対象に生活適応能力に主眼をおいたサークル活動を実施してきた。障害者が自己の能力で活動をやり遂げる力を獲得すること(生活力の向上)は、家庭さらには社会においての役割を確立することに繋がり、本人の生活への満足度も格段の向上を示すものと考える。 |
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緩和ケア相談サロン |
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講 座 |
寄附講座 緩和医療 |
研究者 |
岩本喜久子(助教) |
緩和医療学講座では地域・社会貢献活動の一環として、患者さま、そしてご家族の心の健康、心の回復をサポートするために、相談サロンを開設しています。闘病中の心の葛藤、家族、友人、恋人として患者さまを支える中で感じられる複雑な胸の内をこのサロンで安心して吐き出すことで、気持ちを軽くし、心の健康を保つことを目的としております。サロンでは2人の常駐スタッフ、そして講座の教員も必要に応じて対応に当たっております。医療の中で心の健康の維持のためのサービスがいかに患者さまやご家族にとって重要であり、大切であるか、そして身近にある必要性を啓蒙することもこのサロンの重要な役割と考えております。 |
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