分子生物学の展開とともに古典的な遺伝学の応用も広まり,現代医学領域において基礎研究者のみならず臨床医にとっても分子レベルの遺伝学の知識は必須のものとなっている.比較的最近まで,いわゆる遺伝病とはまれな疾患であり,特定の家系の人のみにかかわる特殊なものと考えられていた.しかしながら,ヒトゲノム解析を中心とした分子遺伝学が発達し,医学への応用が始まると,いかに多くの疾病に遺伝子が関与しているかがクローズアップされてきた.たとえば,癌,高血圧,糖尿病から動脈硬化に至るまで,common diseaseが遺伝子に大きく左右されていることがわかってきた.その他,パーキンソン病,アルツハイマー病など枚挙にいとまがない.分子生物学および分子遺伝学の理解を,医学における役割と意義の観点からさらに発展させる.(1〜8回)
がんの分子生物学,発がんの分子機構,がんとウイルス(6〜8回)
3〜5,8回
基礎医学実習・演習を体験し,基礎研究のおもしろさ,難しさに触れる.ラボミーティング,セミナー(論文紹介)に参加して,最先端研究を理解し,批評する能力を養う.
・ラボミーティング,セミナー(論文紹介)に参加し最先端の学術論文を理解し,レビューすることを学ぶ.さらに,わかりやすくプレゼンテーションする方法を学ぶ.
・ゲノム科学・がんゲノム領域において,自ら研究課題を選ぶ.その課題に関する参考文献,関連文献等を調査し,その歴史,現状,展望についての知識を深め,その研究成果の発表を行う.