肝疾患センターについて

肝疾患センターとは

札幌医科大学附属病院は、平成21年に北海道における「肝疾患診療連携拠点病院」の指定を受け、院内に「肝疾患相談センター」を開設いたしました。

その後、平成28年9月に、肝疾患患者、キャリア及びその家族等を対象とした肝炎に関する相談事業を行うとともに、患者等が適切な医療を受けられるよう肝炎に関する情報の収集・提供や、院内での肝疾患診療支援を行い、肝疾患診療体制の充実を図ることを目的として、「肝疾患相談センター」に替わり「肝疾患センター」を開設しています。

「肝疾患センター」では患者さんやご家族からの肝疾患に関するご相談をお伺いし、疑問や不安を少しでも解消して頂けるようお手伝いをいたします。

センター長ご挨拶

令和6年4月1日より肝疾患センター長を拝命いたしました仲瀬 裕志です。

札幌医科大学附属病院は、平成21年度に施行されました「肝炎対策基本法」に基づき、同年「肝疾患診療連携拠点病院」の指定を受け、翌平成22年度より「肝疾患相談センター」を開設しました。当初より専任の相談員を配置して、肝疾患に関する様々な相談や情報提供を行っています。さらに業務内容の充実化を行うと同時に、センター組織を整備し、新たに「肝疾患センター」を開設して活動しております。

実際の業務は多岐にわたりますが、代表的なものとして、肝疾患に関する様々な相談業務、最新情報を含めた啓蒙活動、そしてこれらを通して、最新の治療法を導入した診療のご提供などがあります。相談業務につきましては、肝疾患の情報の提供を行ったり、日常生活で気を付けることや種々の助成制度利用についてのご相談をお受けしたりしています。啓蒙活動としては、「肝臓病教室」「市民公開講座」を開催し、肝疾患に関する最新情報や生活における注意点、ウイルス性肝炎に対する治療薬の最新情報などをご案内しています。その他に、医師や看護師をはじめとした医療従事者を対象とした種々の研修会も開催しています。

わが国における肝炎ウイルスの持続感染者は、B型が110万人~120万人、C型が90万人~130万人と推定されています。わが国における肝疾患の最大の問題である肝がんの原因は、このB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスです。現在C型肝炎は、治療薬の発展により9割以上が治る時代になりました。一方B型肝炎も、飲み薬で肝炎をほぼコントロールできる時代になっています。少し前までのなかなか効果的な治療薬がなかった時代に比べると隔世の感があります。この画期的な治療の進歩をできるだけ多くの方々に知っていただくべく、肝疾患専門医療機関の医師・医療従事者やかかりつけ医と活発に情報共有を行っています。

今後とも当肝疾患センターが中心となり、肝疾患に携わる医師や看護師、様々な職種の医療従事者が連携して、肝疾患診療にあたってまいります。そして肝疾患に悩む患者様が一人でも多く、そして早く救われるよう、最大限の努力をしてまいります。

令和6年4月1日
札幌医科大学附属病院 肝疾患センター
センター長 仲瀬 裕志

肝疾患診療連携拠点病院の役割

  1. 肝疾患に係る一般的な医療情報の提供
  2. 都道府県内の医療機関等に関する情報の収集や提供
  3. 医療従事者や地域住民を対象とした研修会や講演会の開催や肝疾患に関する情報支援
  4. 肝疾患に関する専門医療機関と協議の場の設定