生物学教室では教員がそれぞれ独自の研究テーマに取り組んでいます。
1.ゲノム情報を基盤とした「がんの診断・治療法」の研究開発
種々の腫瘍において,治療標的となり得る遺伝子変異や融合遺伝子(いわゆるdruggable target)が次々と明らかになり,ゲノム異常を事前に同定して治療法を選択するクリニカルシークエンスが臨床の場でも強く求められるようになってきた.現在,半導体シークエンサー(Ion
Torrentシステム)を用いて,低コストで効率的なゲノム異常の同定,および体液中に微量に存在する腫瘍由来DNAの高感度検出システムの構築を試みている.
2.がん抑制遺伝子p53とそのファミリー(p73, p63)の機能解明
p53は,ヒト腫瘍において最も高頻度に変異が検出されているがん抑制遺伝子である.野生型p53蛋白は転写因子としてゲノム上の特異的な応答配列に結合し,標的遺伝子の転写を活性化することによって,腫瘍抑制機能を発揮している.これまでにマイクロアレイ、次世代シークエンサーを用いて,p53とそのファミリー(p73,
p63)の標的遺伝子を多数同定しており,今後もp53 ネットワークによる腫瘍抑制メカニズムのさらなる理解を目指している.
免疫シナプスにおけるシグナル分子機能動態
免疫シナプス形成のごく初期過程からシナプス中央部に局在するPKCθ分子に注目して,その分子動態制御機構の解明をめざし,生きた細胞内における分子動態を解析するバイオイメージングを主体とする研究を続けています.これまでに,免疫シナプスに限局したジアシルグリセロール(DAG)の一過的な出現(DAGスパイク)がPKCθを制御することを突き止め,また,DAGスパイクがDAGキナーゼの局所的な活性化により制御されていることを明らかにしました.
平成26年 医療人育成センター紀要(第5号)に掲載した論文で紹介したワードマクロプログラム
試す場合は,MSワードに付属するVBAのマクロ編集機能を利用して下さい.
準備中.
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