海外学会報告

アジア太平洋リウマチ学会

 当教室の中村浩之助教は2023年の12月にタイのチェンマイで開催されたアジア太平洋リウマチ学会(APLAR)に参加し、シェーグレン症候群のインターフェロン応答に関する研究の成果について口頭発表を行いました。

 チェンマイはタイ北部に位置する古都で、近隣のミャンマーやラオスなどさまざまな民族から影響を受け独自の文化を発達させてきました。周辺の少数山岳民族の中には今もなおゾウと生活している人々がいます。またチェンマイはタイ仏教信仰の中心地であり、街の至る所に寺院が点在しています。特に黄金色に輝く仏塔は圧巻です。私中村は米国留学中にあるタイ人留学生と知り合い親交を深めました。その彼女がチェンマイ出身であったことから、彼女からチェンマイの話を聞くたびに、いつか必ず訪れたいと思っていました。

 12月のタイはちょうど乾季にあたり、北部の山岳地帯に位置するチェンマイは涼しく過ごしやすい気候です。アジア各国の研究者たちと交流する中で大きな刺激を受け、おおいにリフレッシュしました。

IgG4関連疾患国際シンポジウム

 当教室の神田講師と雨池大学院生は2024年4月にイタリアのミラノで開催された第5回IgG4関連疾患国際シンポジウムに参加し、それぞれ「本邦のIgG4関連疾患包括診断基準と欧米の分類基準の違い」(神田)、「IgG4関連疾患と鑑別を要した多中心性キャッスルマン病4例」(雨池)についてポスター発表を行いました。

 ミラノはイタリア北部にある都市で、美しい中世の街並みや最先端のファッションなどたくさんの見どころがあります。学会会場の近くには世界最大級のゴシック建築ミラノ大聖堂(ドゥオモ)がそびえ、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にはレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作『最後の晩餐』があります。音楽が好きな雨池医師は、いつか本場イタリアでオペラを鑑賞してみたいと思っており、念願叶ってミラノ・スカラ座に足を運び、ロッシーニのオペラを観ることができたようです。

 雨池大学院生にとって今回は初めての国際学会参加で、世界各国の医師・研究者の発表に触れて大いに刺激を受け、またイタリアの歴史・芸術を満喫し帰国しました。なお神田講師は本学会で優秀ポスター賞を受賞しました。