第19回日本老年麻酔学会を2007年2月10日,11日の2日間,札幌で開催致します.
今回のメインテーマは「老年患者の周術期をトータルで考えるとしました.近年65歳以上の
高齢者人口は,総人口の2割に達し,高齢者手術,高齢者麻酔も増加の一途をたどっています.
このような状況の中で,麻酔科医は,加齢による生理学的変化,薬理学的変化と麻酔の関係を
充分に理解しておく事が必要です.一方,麻酔科医が日常的に使用しているASA Physical Statusや
平成18年3月に厚生労働省から通知された「重症患者の定義」に「高齢」に関する項目はなく
実際の臨床では,加齢による生体の変化を理解した上で,個々の患者の状態を充分考慮した
総合的な管理が求められます.
本学会では,高齢者の周術期管理の課題や展望についての理解をより深める目的で,
術前,術中,術後に分けて教育講演やシンポジウムを企画しております.さらに,老年医学を
より広い視点で理解するために,「加齢と生体反応」,「高齢者の入院と高次脳機能」など,
麻酔科領域以外からの講演も予定しております.また,一般演題は老年麻酔に関する日常での
経験,問題点について積極的にディスカッションできる形式を考えておりますので
振るってご応募下さい.
学会が行われる期間は,折しも「第58回札幌雪祭り」の期間中です.厳しい寒さの中にも
温かみのある,冬の北海道を満喫される事を希望しております.
平成18年吉日 第19回日本老年麻酔学会
会長 並木昭義