現在位置の階層

  1. HOME
  2. 医療安全部長挨拶

医療安全部長挨拶

 医療安全の英訳が”patient safety”であることからも分かる通り、医療安全活動の最終ゴールは、我々がなし得る最高の医療を通じて患者さんに安心と満足を提供する、ことにあると思います。
 事故防止のためのマニュアルやルールは、決して診療を邪魔するものではなく、医療者が注意力を削がれることなく診療に集中していただくための手段の一つです。
 インシデントレポート報告制度は、決して「ペナルティ」でも「見せしめ」でもなく、仕事しやすい環境を構築するための組織的取り組みであり、次世代の後輩達が不安なく仕事できるようにするための未来への贈り物です。医療安全ラウンドは、決してアラ探しに来ているのではなく、職場環境を少しでも良くできないか、皆さんのアイデアを拝聴するための貴重な機会です。
 「医療安全対策マニュアル」には、当院医療安全担当部署ができてから20年程の間に我々の先輩達が積み重ねてきた様々な患者安全実践のためのノウハウがぎっしり詰まっています。これらの沢山の医療安全ツールを使いこなして、我々が楽しく効率よく仕事をこなした結果として、やり甲斐と満足感を感じることが、結果的に患者さんに最高に安全な医療を提供することになると考えています。
 まだ、その道は半ばと言わざるを得ませんが、まずは、自分の身近な職場環境を少しでも仕事しやすいようにするにはどうすれば良いかを、考えてみることから始めてみませんか。アイデアを皆で出し合って話し合っていけば、この大きな組織も少しずつ変わることができると信じています。 

医療安全部長
病院管理学教授
橋本暁佳