脳機能センターでは、脳深部刺激療法(DBS)を行っておりますが、振戦に対しても可能となりました。以下の資料(脳深部刺激療法適応例について)をご参照いただき除外項目を含まないことをご確認の上、ご紹介いただけましたら幸いに存じます。初診は従来同様に医師からの紹介制となっており、地域医療連携室まで(FAX 011-621-2233)診療予約申し見込み書・診療情報提供書を送ってください。
平成24年12月17日
札幌医科大学脳神経外科教授
脳機能センター長
三國 信啓
添付資料 【平成24年12月改訂版】
脳深部刺激療法(DBS)適応例について
水野美邦編集「パーキンソン病診療Q&A 110」などを参考に作成
(以下のリストはチェック用のものであり、これらをすべて満たしていても、DBS適応症例とされない可能性があります)
<パーキンソン病のDBS適応について>
適応条件(すべてを満たさないと適応になりません)
□ 患者が手術を希望していて、同意している介護者がいる
□ 75歳未満である
□ パーキンソン病の診断が確実である
□ 罹病期間が5年以上である
□ L-Dopaへの反応性が良好(On時のADLがH&Y 2or 3)であるが、Wearing offがある(Off時のADLがH&Y 4or 5)
□ 十分な薬物コントロールが試みられた
□ 認知機能が良好である(HDS-R 21点以上)
除外項目(1つでもある場合は適応になりません)
□ 著明な脳萎縮や多発虚血性病変
□ アミロイド・アンギオパチー(T2*MRIで要確認)
□ 出血傾向
□ 悪性腫瘍・重度の糖尿病・心臓・肝臓・腎臓疾患
□ 中等度以上の脳波異常(貴施設での施行をお願いします)
相対的除外項目(適応に慎重な判断が求められます)
□ 精神症状(易怒性、幻視、幻覚、妄想など)
□ ドパミン調節異常症候群(軽躁、病的賭博、性欲亢進など)
<重症本態性振戦のDBS適応について>
適応条件(すべてを満たさないと適応になりません)
□ 患者が手術を希望していて、同意している介護者がいる
□ 75歳未満である
□ 本態性振戦の診断が確実である
□ 十分な薬物コントロールが試みられた
□ 認知機能が良好である(HDS-R 21点以上)
除外項目(1つでもある場合は適応になりません)
□ 明らかな脳萎縮
□ アミロイド・アンギオパチー(T2*MRIで要確認)
□ 出血傾向
□ 悪性腫瘍・重度の糖尿病・心臓・肝臓・腎臓疾患
□ 脳波異常(貴施設での施行をお願いします)