Doctor's Voice ベテラン・若手婦人科医の声

子育てしながらのキャリア形成

寺田 倫子Noriko Terada

出身地 北海道岩見沢市
出身大学 札幌医科大学
卒業年度 平成18年度
勤務先 市立釧路総合病院
趣味 ピアノ

キャリア表

札幌医科大学卒業
1年目 産婦人科入局
6年目 市立釧路総合病院
産婦人科専門医取得
細胞診専門医取得
7年目 癌治療認定医取得
9年目 第1子出産
10年目 札幌医科大学婦人科
12年目 第2子 出産
14年目 リンパ浮腫保険診療医取得
腹腔鏡技術認定医取得
遺伝専門医取得
婦人科腫瘍専門医取得
15年目 市立釧路総合病院

働くママのキャリア紹介

私は2007 年に札幌医科大学を卒業しました。手先を動かすことが好きだったので漠然と手術のある科に行きたいと思っていましたが、実際に何科になるかは決めずに初期臨床研修を行い、2年目の秋に産婦人科医になることを決意しました。

専門医をいろいろ取得しましたが、もともと専門医を取得することになったきっかけは、私が患者さんから若く見られるため(童顔の家系です・苦笑)、ネット社会の現代、複数の専門医を持っていることを患者さんも調べられるので、複数の専門医を取得していることが患者さんの信頼につながるのでは、と考えたからです。

私は卒後6年目で結婚しました。夫(麻酔科医)の勤務地に合わせて自分も働く場所を探す必要があり、複数の専門医取得が就職に有利になると考え、複数の専門医取得を目標としました。

遺伝専門医試験と婦人科腫瘍専門医試験は子供が二人に増えた後の試験となったため、勉強は大変でした。特に遺伝専門医試験は難しいことはわかっていたので、試験の1年前から過去問をコツコツ解いていました。保育園に夕食をお願いして勉強時間の確保をしたり、試験当日も夫は出張でしたので、実家の家族に来てもらい子供の面倒をみてもらうなど、色々な人に助けてもらいました。

今年4月から市立釧路総合病院で働いています。釧路に来てから夫は忙しく子供が寝てから帰宅するので、家事・育児をほぼ一人で行っています。札幌の保育園事情と異なるため、毎日弁当が必要になり、忙しくても保育園に夕飯をお願いできない環境になりました。

実家から遠くなったこともあり、当番の回数はかなり制限してもらっています。私以外の当番に制限のない四人の産婦人科医の協力で成り立っています。当番の回数が少ないため、同僚に対して申し訳ないという気持ちもありますが、婦人科腫瘍専門医・腹腔鏡技術認定医・遺伝専門医など他の医師が持っていない資格を複数有しているので、日中は誰よりも役に立っているはず!と自分に言い聞かせて日々働いています。

子育てしながらの専門医取得は大変でしたが、患者さんに「先生にみてもらえて良かった」と言ってもらえた時は、自分のキャリア形成が役立ったと感じてとても嬉しくなります。

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