脳腫瘍、パーキンソン病・不随意運動、てんかんに対して入院精査の上、専門医が総合的に治療、手術適応を判断させていただきます。また、病態・機能診断に基づく包括的治療や術後リハビリに関してもお任せいただけることが最大の特徴であります。
脳腫瘍特に、脳機能部位近くにできた治療困難な神経膠腫(グリオーマ)に関しては、「札幌医科大学脳機能センター」で様々な検査をします。てんかんや運動マヒ、言語障害、意識障害などすでに症状のある場合には手術前の検査がとても重要です。覚醒下手術、レーザー治療、最新の薬剤や放射線治療について総合的な治療を受けることができます。
パーキンソン病・不随意運動には保険適応の脳深部刺激という治療によって生活が大きく改善する可能性がすでに知られています。また、手が震えて字がうまく書けない、コップをうまく持てないといった本態性振戦に対して経頭蓋MRガイド下集束超音波治療(MRgFUS)超音波の臨床治験を始めました。開頭手術をせずにヘルメット型装置を使い治療することができます。
てんかん:札幌医科大学には日本てんかん学会専門医9名の医師が常勤しており、小児から高齢までのあらゆる年齢の方に長時間脳波モニタリングによる診断、お薬の調整から外科的手術まで多くの患者さんを受け入れています。 また、北海道でのてんかん診療支援拠点病院(リンク1、リンク2)として、さらには包括的てんかん専門医療施設として認定されています。
てんかんのある方は決して稀ではなく、1,000 人に8 人(日本全体で100 万人)ほどです。
乳幼児から高齢者のいずれの年齢層でも発症し、成長や自動車運転に支障が及び、認知症や脳血管障害と関係します。てんかん医療は、これまで精神科、神経内科、脳神経外科、小児科など数多くの診療科により担われてきた経緯があり、その結果、多くの地域で、どの診療機関がてんかんの専門的な診療をしているのか、患者ばかりでなく医療機関においても把握されていない状況が生まれていると言われています。このような背景から厚生労働省では2015年から「てんかん地域診療連携体制整備事業」を始め、現在、全国23道府県で施行されています。
北海道でも「北海道てんかん地域診療連携体制整備事業」が令和2年3月に始まりました。本事業は第7次北海道医療計画において重要な事業と位置づけられており、医師(北海道大学、旭川医科大学、札幌医科大学(拠点病院)、中村記念病院)、北海道障がい者保健福祉課、道立精神保健福祉センター、道立保健所、てんかん患者及びその家族から構成される「てんかん治療医療連携協議会」を中心に活動していきます。診療連携体制構築のほか、地域の住民に関する啓発活動、てんかんのある方やそのご家族への相談支援体制の構築、医療従事者への情報提供や研修の充実なども含まれております。
北海道てんかん地域診療連携体制整備事業 てんかん治療医療連携協議会
会長
札幌医科大学脳神経外科 三國 信啓
てんかん地域診療連携体制整備事業協議会のリンクはこちら
外来診察日:水曜および金曜日午前中
初診は原則、医師からの紹介制となっています。
脳機能センター長、三國信啓宛の診療予約申込書・診療情報提供書を地域医療連携室(FAX 011-621-2233) まで送ってください。
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