第60回 北海道Signa User's Meeting報告

場　　所　　札幌医科大学 臨床教育研究棟2F 臨床第一講義室

参加人数　　81名（釧路・旭川・函館・帯広サテライト会場を含む）


プログラム


１. MRI学会 in 熊本 参加レポート
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　札幌医科大学附属病院　中西 光広 様

２. Signa甲子園2019 北海道予選会

３. ちょっと見て！ちょっと聞いて！何コレ？！
　　1) 本日の何コレ？！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 小林病院　早坂 亮二 様
　　2) 本日の何コレ？！　　　　　　　　　　　　　　　　 勤医協中央病院　小松 伸好 様

４. 教えて新島さん！「Gradient Echo法の基礎から応用まで」
　　　　　　　　　　　　　　　　GE Healthcare MR 営業推進部
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アプリケーションスペシャリスト　新島 隆司 様

５. お悩み解決！コールセンターよもやま話
　　〜悩めるユーザー必見！お問い合わせの多い多い内容を中心に〜
　　　　　　　　　　　　　　　　GE Healthcare MR 営業推進部
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アプリケーションスペシャリスト　新島 隆司 様

　札幌医科大学臨床教育研究棟にて開催された第60回HSUMは，土曜日にも関わらず札幌会場に57名，サテライト会場に24名の皆さまにお集まりいただき，無事開催する事ができました．本当にありがとうございました．
　今回は毎年恒例のSigna甲子園の北海道予選会が行なわれ，4題のエントリーがありました．規定の4演題を上回りましたので，上位2演題が10月22日の本戦選考会に進出することとなりました！4演題すべて基礎実験もしっかりと行われており，非常に僅差の結果となりました．入選した2演題ともに本戦に進めると良いですね．
　通常のプログラムは，札幌医科大学附属病院 中西さまより熊本で開催されたMRI学会のレポートをしていただきました．目立ったトピックとしては昨年と同様にAI（deep learning）それからMR fingerprintingに代表される定量画像に
関する報告をしていただきました．MR fingerprintingは TRとFAを変化させながらscanを行い得られた粗い状態の画像の信号パターンを元にT1値とT2値を定量化した画像を作る手法で， 今後装置依存性がなく腫瘍の鑑別などができるようになるという可能性を秘めています．また撮像時の騒音も様々なTR，FAでデータ取得を行いますので音楽として流すことが可能だそうです．
　恒例の「何コレ？！」では小林病院の早坂さまから肩のMRIでコピーしたシリーズで90°回転した画像が稀にでてくる
例を提示していただきました．解決策が判明しましたらまたご報告をお願いします．また，勤医協中央病院の小松さまからは補聴器のボタン電池が外れて耳の中に残っていたため大きなアーチファクトが生じた例を提示していただきました．
当然ながら補聴器自体は外していたのですが来院前からボタン電池のみが外れて耳の奥に挟まっていたケースでした．
　最後はGE新島さまより，教えて新島さん！「Gradient Echo法の基礎から応用まで」と「コールセンターよもやま話」をお話しいただきました．SE法とは異なりFAとTRでコントラストを変えていくという基本的な原理を，MRIを始めた
ばかりの方にもわかるように丁寧に解説していただきました．また，コールセンターへのADC mapの自動作成や体内インプラントに対する安全性の確認など，よくある問い合わせについてもいくつか報告いただきました．朝と夕方はコール
センターが混み合うそうで，それ以外の時間だとスムーズに繋がりやすいそうです．
　次回はCTUMとMRUMの合同企画になります．12月21日（土）に開催予定で，時間も14時から，会場もいつもの会場の下にある1階講堂に変わりますのご注意ください．

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　文責：木村 紀行