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肺腫瘍

原発性肺がん

  • 要約
    • 大きく4つのタイプに分類され、扁平上皮がん、腺がん、小細胞がん、大細胞がんがある。扁平上皮がんと小細胞がんは太い気管支より発生することが多く、初期から咳、血痰などを呈することがあるが、末梢肺野発生の多い腺がんや大細胞がんは進行するまで症状を認めないことが多い。肺がんはがんの死亡率で1位であり、健康診断などで定期的に胸部X線撮影を行い、早期発見することが重要。
  • 症状
    • 咳、血痰、発熱、胸痛、呼吸困難など
  • 診断
    • 症状、腫瘍マーカー、胸部X線、CT検査等
    • 喀痰細胞診や気管支鏡、手術等による生検で確定診断をつける
    • 当科では、内視鏡エコーを用いた生検やCTガイド下生検(経気管支的、経皮的)、局所麻酔下胸腔鏡での胸膜生検などを適切に施行して診断精度を高めています。
  • 治療
    • 転移のない場合は手術療法が第1選択となる。手術適応にない場合は、化学療法や放射線療法を行う。最近は今までの殺細胞性抗がん剤に加えて、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤ゲフィチニブ(商品 名イレッサ)などの分子標的薬が次々と商品化されており、肺がん治療戦略は日々進化している。

転移性肺腫瘍

  • 要約
    • 肺は多くの悪性腫瘍の転移先となる。原発腫瘍から静脈内に入り込んだ腫瘍細胞は、大静脈、心臓を経由して肺へ到達し病巣を形成する(血行性転移)。悪性腫瘍の既往があり、原発性肺がんと鑑別が難しい場合には、肺がんと同様の検査で診断する。
  • 治療
    • 原則は原発腫瘍の治療方針になる。単発性の転移巣で原発巣が十分にコントロールされている場合は手術を行なうことがあるが、多くの場合、化学療法や対症療法が行なわれる。

肺良性腫瘍

  • 要約
    • 比較的稀であり、全肺腫瘍手術例の3~8%程度。肺過誤腫が大半を占め、硬化性血管腫、軟部腫瘍などがある。肺がんとの鑑別が重要なので、肺がんに準じて検査を行う。
  • 治療
    • 肺癌との鑑別が困難な場合や、症状を伴う時は外科治療の適応となる。また気管支内に腫瘍が限局している場合は内視鏡的切除を行う場合もある。

最終更新日:2014年04月04日



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