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ごあいさつ

当講座について

  当教室のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。当教室は1954年に立野 誠吾教授が主宰する結核科として開設され、1964年の学制改革に伴い、内科学第三講座と改称されました。以降、二代目鈴木 明教授、三代目阿部 庄作教授の下、呼吸器疾患を専門領域とする講座・診療科として、着実に実績を重ねてまいりました。2005年には高橋 弘毅教授が就任し、2013年の医局制度の廃止に伴い、講座名が「呼吸器・アレルギー内科学講座」に改称され、所属医師の呼称も「医局員」から「教室員」となりました。

 医学・医療に多くの課題と期待が託されている昨今、私はとくに「信頼される内科医を育成する卒前・卒後教育」、「高度先進医療と地域医療支援の両立」、「基礎系医学研究室との連携を重視した臨床研究」を使命の3本柱と考え、目標に向かって日々取り組んでおります。当教室に在籍する医師は現在、約60名で、その約半数は札幌医科大学と医療連携をしている地域基幹病院に交替で勤務しています。また、現教室員と出身者で構成される同門会には約250名の医師が所属しており、その多くが現在も道内各地で保健・医療に従事しております。

 当教室の診療・研究の根幹的対象疾患は肺がん、喘息、COPD(肺気腫)、肺炎、間質性肺炎などの呼吸器疾患です。その患者数は超高齢化社会の到来と環境の変化に伴い、年々増加の一途です。また、アスベスト関連疾患、過敏性肺炎、薬剤性肺障害などの職業・環境・生活習慣などと密接に関係する疾患へ対応する機会も増えてまいりました。また、市中病院では十分に対応しきれない、リンパ脈管筋腫症、肺胞蛋白症、肺胞微石症などの稀少難治性疾患は診断と治療において、とくに高度な専門性が求められます。そのようなご病気で悩んでいらっしゃる患者さまへの医療提供も大学病院の重要な使命と考えて活動しまいりました。さらにその実践のために道内広域に多くの病院と連携し、診療情報を共有できるネットワークを構築しご要望に対応しています。

 元々結核科として開設された講座ですが、市民の皆さまが医療に何を求めているのか、ご要望の変化を常に意識しながら、トップレベルの医学・医療技術水準を維持していくことに心がけ、専門的知識・技術に習熟した医師の育成を行ってきました。また、日本専門医制度評価・認定機構が主導する新内科専門医制度が始まっており、その公認プログラムに準拠した臨床研修を確実に受けることができる教育環境を整備しました。若手の医師にとって、内科専門医はもとより、順次見直しが予定されている呼吸器専門医やアレルギー専門医の円滑な取得が可能になっております。

 取り組んでいる研究は、特に近年その治療法が急激に変化しつつある肺がんや当教室が長年研究テーマとしてきた間質性肺炎/肺線維症をはじめ、さまざまな呼吸器疾患を対象としたものです。病気の本態を理解した厚みのある研究を目指しており、学内の医化学講座、病理学第一講座、微生物学講座、また、附属フロンティア医学研究所分子医学部門、免疫制御医学部門等と連携し、基礎研究者と臨床医が共同し研究を進めております。

 当教室は2014年に開講60周年を迎えましたが、開設当初より変わらぬ宝を持っております。それは教室のアットホームな雰囲気です。教室員の多くがその魅力に惹きつけられて教室の門を叩いています。登山に例えれば、教室(講座)は診療・研究のベースキャンプです。山頂への厳しいアタックを支えるベース内にはギスギスとした人間関係から生ずるストレスは不要です。良好な環境のなかで、私は教室員の個性を大切にし、それを最大限に生かしたキャリアアップを後押しすることに努めています。また、このような環境こそが、教室員が患者さまとの対話を重視し、医療スタッフとも信頼関係を築くことができる医師へと成長する肥やしであると信じております。

 最後になりましたが、呼吸器疾患でお困りの患者さまに於かれましては、是非当科にご相談いただきたく存じます。また、呼吸器内科に関心を持たれている研修医や学生の皆さまがいらっしゃいましたら、一度教室のほうへ見学にいらしていただければ幸甚です。今後とも当教室をよろしくお願い申し上げます。


札幌医科大学医学部 呼吸器・アレルギー内科学講座

最終更新日:2022年03月01日



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