沿革

[情報センター整備の取り組み]

 本学における情報化の取り組みについては、国の方針や、昭和63年にスタートした北海道新長期総合計画が目標とする「人間性豊かなたくましい人の育成」を実現するために、北海道における医学・医療の教育研究の拠点として、地域の発展の力となる大学をめざして具体的な方策について検討を進めてきたところである。
 平成2年9月には、学内に設置した札幌医科大学将来構想検討委員会でまとめた「21世紀に向けた札幌医科大学の課題」の中で、北海道における医学、医療の教育研究の拠点としての役割を果たすため、従来の図書館の概念を越えた「情報センター」が必要であるとして、次のように提言している。
 

  •  北海道における広域的な地理的条件を克服するために、ニューメディアによる情報ネットワークシステムを構築し積極的な利用を図る必要がある。

  •  情報ネットワークシステム整備のためには、情報の収集、提供を行う情報センターの設置が必要である。

  •  情報センターは、老朽化している図書館の新棟移転と併せ設置するものとし、従来の図書館の概念を越えた、医学、医療情報を迅速にして正確な収集、提供ができる最新の情報処理機能をもったものとする必要がある。

  •  情報センターは、単に、札幌医科大学の施設としてでなく、医療情報ネットワークシステムの核としての機能をもったものとする必要がある。

その後、この提言を踏まえて検討を重ね、平成3年9月には、札幌医科大学情報化推進委員会が「札幌医科大学情報化推進基本方針」を作成し、情報通信ネットワークシステムを兼ね備えた全学的な情報化システムの考え方、整備計画を具体化し、附属病院における診療業務から経営管理業務まで一連の業務を総合処理する「医療情報総合システム」や医学教育システム、ネットワークシステムを開発、整備し運用している。

 情報センターの整備においては、平成5年9月に札幌医科大学情報センター棟検討委員会において、「札幌医科大学附属情報センター整備に関する基本計画」を作成し、平成8年5月に札幌医科大学情報センター整備準備室において、「情報センターの整備の基本方針」を作成して、次のような情報センターの整備理念、情報センターの基本的機能の概要を取りまとめた。そして、平成9年3月には、基本方針に基づき、具体的なシステムの調査分析を行い、「札幌医科大学情報ネットワークシステム基本構想」を策定し、平成9年11月の「札幌医科大学情報ネットワークシステム基本設計書」に至り、平成10年度に完成した「基礎医学研究棟」に、平成11年4月、情報ネットワークシステムを開発、整備し、運営管理するために、情報センターを組織して現在に至っている。

[情報センターの整備理念]

  •  多様化、高度化する医学・医療の教育研究に取り組み、時代が求め、地域が求める人材を育てる。

  •  国際化、情報化、技術革新など時代の進展に対応できる医学・医療の教育研究施設として、キャンパスのインテリジェ ント化に取り組み、北海道における医療の拠点をめざす。 

  •  地域に役立つ医学・医療の教育研究に取り組み、開かれた大学と高度な医療機関として地域の発展の力となる。

[情報センターの基本的機能]

  •  地域の医療機関及び医療関係従事者への学術情報や医療情報の提供、並びに、各種医療関係ネットワークとの連携したISDNや公衆回線等による診療診断サポートなどの地域医療支援機能 

  •  多様化、高度化する医学医療技術に対応した人材育成のための教育支援機能

  •  医学医療研究の高度化、細分化に対応した高度情報処理機器の整備、画像解析等の各種システムの開発等による、研究者への多種多様な研究支援機能

  •  図書館システムにおいて、急速に増大し多様化する学術情報を、迅速かつ的確に収集し提供する学術情報利用の支援サービス機能、並びに、本学に蓄積されている論文や医学医療情報を広く学内外の研究者等提供する情報発信機能

  •  学内LANを利用した事務処理の効率化を図るための事務処理支援機能

 

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