ご挨拶

札幌医科大学医学部産婦人科学講座

教授齋藤 豪

ようこそ、札幌医科大学産婦人科学講座のホームページへ。
札幌医科大学産婦人科学講座は昭和25年(1950年)に開講され、2020年で開講以来70年の節目を迎えます。平成16年(2004年)に就任した齋藤豪は5代目の教授となります。「教室員が楽しく働き、楽しく勉強の出来る場所」をモットーに教室作りをしております。
産婦人科医不足・高齢化が叫ばれる中で、男女共同参画・女性医師の活用にいち早く取り組み、約半数が女性医師となっております。
その甲斐あってか、当教室は多くの高い志も持った新人産婦人科医を迎えることができ、教室は若い力がみなぎってまいりました。病気を治すためには医師の側にも健康な心と体がなくてはなりません。
これからも第一に妊婦さんや患者さんのこと、第二に働く産婦人科医師のこと、そして第三に地域社会のことを考えながら、教室作りをしてまいりたいと思います。本ホームページでは診療のことばかりではなく札幌医大産婦人科の雰囲気まで見ていただけるよう工夫いたしました。どうかお気軽に閲覧ください。

診療

産婦人科臨床には腫瘍学、生殖医学そして産科・周産期学の3本の柱があり、大学病院にとってこれらがバランスよくかつ高いレベルを保つことが必要不可欠です。
札幌医科大学附属病院では産婦人科診療は婦人科部門と産科周産期科・不妊内分泌科に分けそれぞれの専門スタッフが診療にあたっています。

婦人科

札幌医大産婦人科は講座開設以来、婦人科腫瘍に積極的に取り組み内外から高い評価を受けて参りました。 しかし、今後は婦人科領域での守備範囲を広くする必要があります。子宮筋腫や子宮内膜症などの良性疾患に対し、エキスパートを育成し専門外来を設けよりきめ細やかな診療サービスの提供に努めます。
また、婦人泌尿器科外来など境界領域の専門外来を創設しより患者様のニーズにこたえます。

産科周産期科・不妊内分泌科

産科・周産期を取り巻く環境はここ数年で急速に変化しております。産科救急やハイリスク妊娠・分娩を担う施設の集約化はその典型例です。
しかし、大学病院においてはこれらのハイリスク妊婦ばかりでなく、「普通の人が子供を産んで、腕に抱えて帰る」光景、つまり正常産しやすくするにはどうするべきかについても考えたいと考えております。
また、産科周産期部門では体外受精を始めとした高度なART (Artificial Reproduction Technology)にも取り組んでおり、高い評価を受けています。

新しい診療部門の創設

女性を取り巻く社会環境の変化から従来産婦人科が担ってきた生殖や腫瘍などの疾患に対する診療の他に、心身医学や内分泌をベースにしたいわゆる女性内科的な診療の必要性を強く感じます。これに対し学問的体系を構築するとともに、これらの分野を担う医師の養成に取り組みます。

研究

大学の使命は、知を創造することです。臨床講座における研究として診療につながる研究をモットーとして取り組んでゆきます。

他講座とのコラボレーション

当科は臨床講座として手術材料などのライブラリーを有しており、これは病態研究のうえで大きなアドバンテージです。しかし、ターゲットとする分子や遺伝子の機能解析や分子標的治療への応用のためには基礎系講座とのコラボレーションも積極的に行っております。
最近では病理学第一講座、病理学第二講座、がん研分子生物学講座、医化学講座などで大学院生が研究を行っております。

産学管連携プロジェクトの推進

医学部での研究の最終目標はその成果を臨床にフィードバックすることです。 そのためにこれまで行ってきた教室で発表されてきた研究成果を基に、創薬や新しい治療法の開発に向けて産学管連携プロジェクトチームを結成し、研究成果のフィードバックに努めます。

教育

近年、コアカリキュラムの導入や新しい卒後研修制度など大学の医学教育に対する取り組みは大きく変化してきました。
産婦人科学講座は今後も教育の改革を進め、学生や研修医にとって魅力ある教室にしたいと考えております。

産婦人科医療のやりがいを伝えたい

近年、産婦人科医志望の学生の減少から産婦人科医不足が北海道ばかりでなく全国的な社会問題になっています。
教育する側からは学生教育を通して生殖医療に携わる喜びを学生に伝えてゆきます。