法人化にあたっての学長挨拶

札幌医科大学理事長 今井 浩三
今井 浩三(1948年生まれ)
 札幌医科大学医学部卒
 アメリカNIH博士研究員
 イギリスケンブリッジ大学上級研究員
 札幌医科大学医学部第一内科教授を経て、
 札幌医科大学 学長・理事長
 日本学術会議会員

〜最高レベルの医科大学を目指します〜



 本学は約60年の歴史を有しておりますが、2007年4月1日をもって、「北海道公立大学法人 札幌医科大学」として、新しい出発をいたしました。

 教育面では、医師、医療人の国家試験では常に合格率が上位であり、昨年度の医師国家試験は合格率99%と全国第2位(80大学中)となりました。
 また、約6,500名を数える卒業生の約85%が道内に定着しているという事実も、本学が地域医療に貢献する医療人を育成していることを示しています。

 さらに、3年連続で採択されている現代GPや、附属病院を中心として取り組まれている医療人GPなどの教育改革が進められております。例えば、平成16年度に現代GPに採択された地域密着型チーム医療実習では、両学部の学生が互いに地域の中で協力することがより良い医療のためにいかに重要かを学んでいます。

 これと併せて、本学の研究が世界と伍してより大きく発展していくためには、トランスレーショナルリサーチ(臨床との橋渡し)研究の拠点などを含んだ「未来医学研究所」(仮称)などの整備も重要と考え、視野に入れております。

 さらに北海道一の規模である附属病院の役割には、高度先進医療の提供や、新しい薬剤の開発のための治験などとともに、「教育機関」としての機能があります。卒前での実習、初期及び後期の臨床研修、さらに生涯学習という範囲まで医療人の一生のフォローを行っていく使命があり、ますます充実させます。

 私は法人化後の飛躍に向けての本学の理念として、「最高レベルの医科大学を目指す」ことを提案しています。

 この具体的な柱としては、
・「人間性豊かな医療人の育成に努めること
・「道民の皆様に対する医療サービスの向上に邁進すること」及び
・「国際的・先端的な研究を進めること」が重要と考えております。

 さらに他機関との連携や具体的な社会貢献を積極的に推進し、地域に開かれた魅力ある大学を実現して参りたいと考えております。