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日時 | 7月10日午後1時-午後2時 |
場所 | 理学部5号館・301号室 |
奈良時代に薬用植物の牽牛子として渡来したアサガオは、江戸時代に園芸化されて多数の花や葉に関する自然突然変異体が分離され、昭和初期には詳細な古典遺伝学的解析が行われている。我々はアサガオの花の色や模様に関する自然突然変異として易変性(mutable)変異ばかりでなく、安定な自然突然変異についても検討したところ、江戸時代に分離された変異の大部分が、トウモロコシのDNA型トランスポゾンEn/Spm類縁の転移調節因子で、Tpn1ファミリーと名付けられた一群のトランスポゾンが主要自然突然変異原として花色発現に係わる遺伝子中に挿入された変異であることを明らかにできた。現在までに得られたアサガオのトランスポゾンは全て非自律性因子であって、アサガオゲノム内に存在する自律性因子の作用により転移脱離でき得るものと思われる。今回はこれらトランスポゾンの挿入による易変性変異の生成やその安定化と江戸時代に分離された園芸的に重要な自然突然変異体の作出について述べる。
共催 | 北海道分子生物学研究会 |
連絡先 | 米田好文 北大/院/理/生物/形態機能 011-706-2739 ykomeda@bio.sci.hokudai.ac.jp |
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