演題 |
|
演者 |
|
|
日時 | 2000年 6月 26日(月)17:00〜19:00 |
場所 | 北海道大学薬学部・大学院講義室(6F) |
X線結晶解析された球形ウイルスの姿は、美しい対称性を持つ未来建造物のような、静謐な印象を与えがちです。しかし実際は、ウイルスは大きく形を変えながら、まさに「生きて」います。例えばある種のウイルスでは、数十Åもあるウイルスの殻の内外をペプチドが行き来するような大きな動きが生理的条件下でも起こっていると考えられています(breathing model)。一方、脂質二重膜(エンベロープ)で覆われたウイルスは、これまでウイルス粒子全体で結晶解析された例はありません。しかし電子顕微鏡などでレトロウイルスを観察すると、細胞に出入りする時はもちろん、ウイルスが成熟(maturation)する段階においても、劇的な形態変化が起こります。このようなウイルスの大きな形の変化は、蛋白質のどのような構造によって引き起こされているのでしょうか。このことに関連して、X線結晶解析の2つの例をお話しします。
主催 | 北海道大学薬学部 |
共催 | 北海道分子生物学研究会 |
連絡先 | 北海道大学大学院薬学研究科・構造生物学分野 稲垣 冬彦 TEL : 011-706-3975 FAX : 011-706-4979 e-mail : finagaki@pharm.hokudai.ac.jp |