研究・業績

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(1) 人工内耳

(1) 人工内耳 人工内耳は現氷見教授のメインテーマのひとつです。数多くの人工内耳埋め込み術症例の経験を元に、臨床的研究のみならず、基礎的研究の分野にまで枠を広げつつあります。人工内耳埋め込み術の適応決定に関する研究、即ち術前における各種聴力検査、画像診断法についての検討から、実際の埋め込み術におけるアプローチ法の検討、それに対する解剖学的な根拠、術後のリハビリテーションに関するまで、診断から治療までの一貫した体系作りを目指しています。特に最近では聾学校とも協力して小児難聴症例に対する積極的な取り組みを行っています。さらに、PETを利用して、人工内耳埋め込み前後における高次脳機能の解析も試みられています。

(2) 鼻アレルギー

 アレルギー動物モデルの開発、鼻アレルギーにおける遅発相反応の存在の証明、ケミカルメディエーターやそのレセプターに関する研究、免疫学的アプローチを中心とするサイトカインや細胞接着分子のアレルギー病態への関与の研究、モノクローナル抗体による実験的鼻アレルギー病態の抑制、アレルギー動物モデルにおけるT細胞のco-stimulatory factorやシグナル伝達に関する研究などが行われてきており、現在では分子生物学的アプローチによるレセプターの研究などが精力的に行われています。

(3) 頭頚部腫瘍

 当講座では、微小血管吻合を必要とする遊離再建材料を用いた頭頚部腫瘍手術を日常的に行っており、頭頚部腫瘍患者の術後QOL向上に取り組むとともに、各種治療プロトコールによる成績の違いなどを臨床的に検討しています。また、中咽頭がんと上皮結合接着分子の関連性を研究しており、治療法やその予後についての比較検討も進めています。

(4) 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)

 当初はハードウェアの関係もあり、ポリグラフによる無呼吸の診断とX線検査による顔面形態の計測、咽頭口蓋形成術の効果についての評価が主体でしたが、やがて食道内圧の測定による閉塞部位の推測、睡眠下ファイバースコピーやダイナミックMRIによる、より直接的な閉塞部位の確定、CPAPを導入することでより厳密な咽頭口蓋形成術の適応決定がなされるようになり、多大な効果を上げております。

 また、当講座の特徴として、北海道立子ども総合医療・療育センターと共同で、先天障害児等における睡眠時無呼吸の診断や治療にも積極的に取り組んでいます。

(5) 扁桃

 当講座の扁桃研究は、病理学第一講座ならびにフロンティア医学研究所免疫制御医学部門などと連携して行っています。病巣性扁桃炎に関する臨床的検討は勿論、基礎的な面から扁桃リンパ球の生化学的性質、扁桃リンパ球の免疫学的特性、扁桃リンパ球の細菌抗原に対する免疫応答、ヒトにおけるT細胞B細胞相互作用および適応免疫の獲得機序、各疾患におけるリンパ球特性の違いなどを研究しています。

(5) 扁桃

(6) 鼻粘膜上皮細胞を用いたタイト結合の研究

 タイト結合は、体表を覆う上皮細胞の細胞間の最も頂部側に存在する細胞間接着装置です。タイト結合の機能は、フェンス機能(細胞膜を区域化し維持する)、バリア機能(細胞間の物質を管理する)、シグナル伝達機能を持っています。凍結割断法で観察すると、タイト結合は膜内粒子の連続した配列からなるストランドとして認められます。

 当講座では、病理学第二講座ならびにフロンティア医学研究所細胞科学部門などと共同して、hTERT(ヒトテロメラーゼ逆転写酵素)を導入して延命化した鼻粘膜上皮細胞を確立し、その細胞を使用してタイト結合とアレルギー関連物質、ウイルス感染について研究を進めています。

(6) 鼻粘膜上皮細胞を用いたタイト結合の研究

(7) 甲状腺

 病理学第一講座との共同研究により、甲状腺乳頭癌に高い特異性をもって発現している蛋白質を発見しました。甲状腺乳頭癌は甲状腺癌の約90%を占める悪性腫瘍です。甲状腺乳頭癌の早期発見や発癌・転移の予防などを目的に、この蛋白質の働きを調べています。

(7) 甲状腺

(8) IgG4関連疾患

 近年、本邦より血清IgG4が高値を示し、病変部の組織中にIgG4陽性細胞浸潤を認める疾患群が次々に提唱されてきています。それぞれの疾患は当初単独で報告されていましたが、相互に関連することが知られるに伴い、共通の病態基盤による全身疾患である可能性が出てきました。

(8) IgG4関連疾患 我々の扱う唾液腺疾患では、ミクリッツ病やキュットナー腫瘍が高IgG4血症を呈し、組織学的にもIgG4陽性細胞浸潤を認めることを、当教室からも報告してきました。特に顎下腺の硬い持続性腫脹を示すキュットナー腫瘍は、これまで類似性が度々議論されてきましたが、我々はキュットナー腫瘍とミクリッツ病の相同性について、臨床病理学的に報告しています。また、ミクリッツ病に伴う鼻症状、特に嗅覚障害に関する検討も他施設に先駆けて報告しております。

 未知な点が多いIgG4関連疾患ではありますが、内科学第一講座と共同で分子レベルでの病態解明を鋭意進めています。

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