札幌医科大学神経内科:神経内科セミナー

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札幌医科大学 神経内科学講座

 Department of Neurology, Sapporo Medical University

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更新日 2010-07-28 | 作成日 2007-09-18

神経内科セミナー

第19回神経内科セミナー:2010.6.29.
京都大学大学院薬学研究科薬品作用解析学分野 赤池昭紀 先生

ドパミンD2受容体アゴニストおよび関連薬物による中脳黒質ドパミンニューロン死の制御

第18回神経内科セミナー:2010.2.16.
札幌医科大学医学部神経内科学講座 保月隆良 先生

神経疾患でのステロイド性骨代謝異常の研究

第17回神経内科セミナー:2010.1.19.
札幌医科大学医学部神経内科学講座 山内理香 先生

20th INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON ALS/MND参加報告〜Decision MakingとPalliative Careを中心に

第16回神経内科セミナー:2009.4.28.
札幌医科大学医学部神経科学講座 矢澤省吾 先生

脳波を用いた病態評価:てんかん性と非てんかん性異常
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機器やプログラムの進歩、また研究者の熱意により、機能的MRIや脳磁計など非侵襲的に脳機能を評価する手法はこの10年で飛躍的な進歩を遂げています。特に脳血流シンチなどは、アルツハイマー病やびまん性レヴィー小体病などの病態を視覚化できこれらの診療の標準化に明らかに寄与したものといえるでしょう。しかし、厳しい医療経済情勢の中、それ以外では機器の整備も含めて一般病院レベルの神経内科臨床で実際の脳機能評価に応用できるようになったものはまだわずかであり、その意味では高度な検索ができる一部の施設と一般診療の施設との間には格差が生じているかもしれません。
脳波は多くの施設に普及をしており、各種脳症などの意識障害、てんかんなどには脳波による評価が古典的ではありますが依然として有効な手法で、私どもは神経内科の診療をしている以上その勉強を継続する必要性が残ります。また、移植に関する社会的意識の変革も進み、臓器提供などの際は脳波による評価は必須となります。
本セミナーでは、一般診療で脳波が役立った症例を提示しながら、神経内科を志す若手の医師のためには脳波(脳電図)の理論的基礎を紹介して脳波が嫌いにならずにこれからの判読が楽しくなるように、経験豊富な医師にとっては症例の解釈など議論をできる場になるように脳波の認定医の立場から解説を試みます。

第15回神経内科セミナー:2009.1.20.
札幌医科大学医学部薬理学講座 堀尾嘉幸 先生

蛋白質脱アセチル化酵素SIRT1の機能
Sir2は酵母の接合に関与する性の遺伝子(a因子、α因子)の発現を抑制する因子として見出された。Sir2は酵母に老化形質を引き起こすextrachromosomal rDNA circles (ERCs)の形成を抑制し、Sir2を過剰発現させると酵母の寿命は延長し、ノックアウトすると寿命が短縮することからSir2は長寿遺伝子とも呼ばれ、過剰発現による寿命の延長は線虫やショウジョウバエでも証明されている。Sir2ホモログは細菌から哺乳類に至るまで存在しており、ヒトでは7種類のホモログ(SIRT1~7)が存在している。その中でもSIRT1は最も研究が進んでおり、細胞増殖、分化、ストレス耐性の増加や糖質、脂質の代謝を積極的に変化させることがわかってきた。近年の研究により、SIRT1はNAD依存性の蛋白質脱アセチル化酵素であり、分子機能についても転写調節に関与するヒストンのN末端の脱アセチル化をおこない多くの遺伝子の転写をエピジェネティックに変化させたり、p53やFOXO転写因子の機能を変え、また、転写のコアクチベータやコリプレッサーに結合してそれらの転写調節機能を変化させることがわかりつつある。本セミナーでは神経幹細胞の分化や細胞ストレス耐性の増加などを中心に私たちのSIRT1に関する研究を紹介したいと考えています。

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(図:Neural progenitor cellsの細胞質に発現するSIRT1。赤:SIRT1,緑:ネスチン/ neural progenitor cellsのマーカー、黄:重ね合わせ像)

第14回神経内科セミナー:2008.10.28.
同志社大学生命医科学部産業技術総合研究所 斎藤芳郎 先生

酸型DJ-1特異的モノクローナル抗体の作成およびその応用

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DJ-1は、rasと協調する新規ガン遺伝子としてクローニングされた分子量約21kDaの蛋白質である。2003年のBonifatiらの報告により、DJ-1は家族性パーキンソン病の原因遺伝子PARK7であることが明らかとなった(Science,299,256,2003)。パーキンソン病の発症および進展に酸化ストレスが深く関わっていると考えられているが、DJ-1は細胞内の抗酸化防御において重要な役割を担っていることが明らかとなっている(EMBO rep,5,213,2004)。また、DJ-1は酸化ストレスを引き起こす活性酸素種の標的となることが知られており、酸化ストレス負荷細胞内で等電点の変化した酸化型DJ-1が生成することが知られていた。産業技術総合研究所・絹見らの解析から、DJ-1の106番目のシステイン残基が優先的に酸化されること明らかとなり(BBRC,317,722,2004)、我々はシステイン106が酸化した酸化型DJ-1特異的なモノクローナル抗体の作成を試みてきた。この度、産業技術総合研究所と東京大学先端科学技術研究センターの共同により成功した酸化型DJ-1特異的モノクローナル抗体の作成およびその応用について紹介する。

第13回神経内科セミナー:2008.9.30.
札幌医科大学保健医療学部理学療法学科 金子文成 先生

身体不活動による筋張力調節機能低下機序とその予防手段の開発


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関節固定やベッドレストなどの身体不活動後には,随意最大筋力の低下,運動出力調整機能の低下,反応時間の低下など,多面的に運動機能が低下する。運動機能が低下する機序の一つとして,筋腱複合体における機械特性や形態の変化など,末梢における変化が挙げられる。しかし,これら末梢における変化が巨視的にあきらかになるのは,数週間経過した後のことである。このため我々は,身体不活動初期の短期間(1週間以内)に起こる運動機能低下には神経系機能の変化が大きな寄与率で原因となっているものとの仮説を持っていた。そのような背景により我々は,ヒトを対象として一週間の関節固定モデルを用い,各種運動機能の低下と並列に神経系機能がどのように変化したかを検索した。今回は,脊髄反射弓および皮質脊髄路における入力-出力関係が変化することを明らかにした研究を報告する。さらに,このような運動機能低下を最小限に留めるために,運動療法を実施する以外に中枢神経系機能へ物理的に介入する方法として現在進行している研究を紹介する。

第12回神経内科セミナー:2008.6.24.
札幌医科大学神経内科学講座 今井富裕 先生

針筋電図の昨日今日明日


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臨床筋電図学では、細胞外で導出される電位を分析する。細胞内で導出される活動電位は振幅、持続、波形ともに一定の発射が繰り返されるが、細胞外の電場は記録電極の位置により異なる。したがって、針電極の先端でいかにうまく筋線維の活動電位を拾うか、あるいは針電極の先端をいかにうまく運動単位電位に当てるか(= focusing)が、針筋電図において最も習熟を要する点である。
骨格筋の針筋電図検査では針の刺入後、刺入時電位→自発電位→運動単位電位→動員と干渉波の4段階の手順で観察が行われる。
評価対象となる同心針筋電図活動を以下のように分類される。
A. 安静時活動
1. 筋線維単位の安静時活動
2. MUP単位の安静時活動
B. 随意収縮時活動
1. 個々のMUP形態
2. MUPの集合としての筋電図波形
2-1.個々のMUPを同定し、発火しているMUP数・発火頻度を評価する  =動員パターン(recruitment pattern)
2-2.個々のMUPの同定はせず、筋電図波形の全般的特徴を評価する  =干渉パターン(interference pattern)
本セミナーは、同心針筋電図所見の解釈に関する歴史的変遷(昨日)、現在の臨床的解釈(今日)を解説し、自験例(特に筋病理所見が明らかになっている症例)をreviewすることによって、セミナー参加者の(明日の)臨床に役立てることを目的とする。

第11回神経内科セミナー:2008.4.22.
札幌医科大学神経科学講座 長峯 隆 先生

非侵襲的検査法による高次脳機能解明のこころみ

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「脳機能」とよぶ場合、脳の営むさまざまな機能のうち、大脳皮質や基底核において処理されているいわゆる「高次脳機能」をさしていることが多い。外界よりの情報を脳の各領野が役割分担をして刺激をうけとめ、適切な処理をした上で行動を起こすことで、ヒトの日常生活は保たれている。領野独自の機能、時間的な処理の関係は、動物の刺激実験、破壊実験ならびにヒトの局所病変による症候学に基づいて徐々に明らかにされてきた。しかし、意識に昇る知覚、弁別、判断、運動遂行の他に、思考、言語、意識下の反応等を含めたヒト特有の機能までを個々のニューロンが別個に担うには限界がある。それらの集団としての領野ならびに複数の領野間の空間的、時間的連関は、ヒトを対象とした非侵襲的な脳機能検索法の進展、ならびに局所的な一過性の刺激、機能低下状態の誘導による仮想病変を用いることにより、徐々に解明されつつある。
 非侵襲的研究法には、脳皮質の神経活動をとらえる電気生理学的手法、神経活動に伴う脳血流・代謝をとらえる脳機能イメージング、神経伝達機能をとらえる化学的イメージングなどがある。
 本セミナーにおいては、電気生理学的手法と脳機能イメージングを中心に、現在の研究の一端を紹介する。