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長野佑太郎 さん(実習年度:平成27年)

多くの症例に触れるという目標を達成できました

長野佑太郎 さん(市立釧路総合病院 呼吸器内科)

地域包括型診療参加臨床実習を選択した理由は?
 理由として最も大きかったものは、この実習に参加した先輩から「市中病院は症例も豊富で、医師や学生1人当たりが対応する患者さんの数も多く、大変勉強になった」という話を聞いた事でした。実際5年生での必修クリクラでは、受け持ちの患者さんが1人で、見学できる検査の数も少なく、ましてや診療に参加する事などできず個人的には残念な部分もあり、先輩の話は私がこの実習に参加する非常に大きな動機であったと共に、実習を通しての自分の目標にもなりました。
実習先での1日のスケジュール

 基本的に午前中は新患外来で実習し、午後は曜日により検査か病棟での実習というスケジュールでした。新患外来では、道東には市立釧路総合病院以外の呼吸器内科が少ないという地域柄のせいか、非常に濃い症例が多く、更に量も多かったという印象を受けました。そのような症例を外来担当の先生と画像や検査結果を見てディスカッションし、病態や検査の解釈、今後の治療計画等の解説を受ける事ができました。今回の実習ではより多くの症例に触れるという目標を掲げていましたが、新患外来での実習ではこの目標を十分に達成できたのではないかと思います。他にも外来では、入院している患者さんと同じような病態の方以外にも多種多様な方がいらっしゃり、軽症な症例から難しい症例に対する考え方まで多く学ぶことができ、大変勉強になりました。
 病棟では、基本的に指導医の先生の患者さんについて、先生から指導をいただきながらプログレスノートを作っていました。プログレスノートを書く事に慣れておらず苦労もしましたが、入院後の経過や複雑な病態の解釈など生の患者さんから学ぶ事は多く、こちらも大変勉強になりました。また、自分が考えて書いた事が実際に先生に採用される事もあり、モチベーションも上がりました。
 検査のある日は検査(基本的に気管支鏡)の見学でした。初めは気管支の解剖が難しく、なかなか理解できませんでしたが、何例も見学しているうちに画面に映っているのが何処なのか理解できるようになっていき、検査の流れも分るようになりました。また、見学だけではなく指導医の指導・監督の下で実際に体験させて頂く事もできました。見ているのと実際やるのとでは全く異なり、最初は上手く出来ませんでしたが、こちらも何例か体験していくうちに上手く出来るようになりました。

実習を通して得たもの、学んだことについて
今回の実習では、大学病院よりも経験した症例数が多く、その分沢山の事を学ぶ事が出来ました。また、場所を問わず先生にほぼ付きっきりで指導して頂けた為、普段座学では学べない臨床的な部分や、自分が研修医になった時に役立つ知識も学ぶ事が出来ました。訪問看護や救急隊での実習もあり、そこでは医師以外の医療職の方々が実際何をしているのか体験させて頂き、将来医師としてどうやって関わっていくかを考える機会にもなりました。
 大学とTV中継で行う症例発表では、患者さんの状態を把握する以外にも、それをまとめ、他者に伝える能力が求められ、普段誰かにプレゼンをする機会が少なかった僕にとっては、とても良い機会になったと思います。
後輩へのメッセージ
 自分がもう一度この実習を行うと考えた時に目標を掲げるとするならば「1日目からもっと積極的に」という目標を立てます。語弊があるといけないので解説しますと、僕が序盤サボっていて後悔して立てた目標では無く、この目標は実習の序盤はどうしても様子見がちでありますが、貴重な実習の時間ですから意識してより積極的に行動すべきという意味をこめた目標です。1ヶ月という期間は一見長い様にも見えますが、まさに光陰矢のごとしで、あっという間に過ぎ去ってしまいます。外来はもちろん、入院患者さんもどんどん退院していきますし、振り返ってみればもっとこうすれば良かったという後悔もあります。とても多くの事を学ぶ事が出来ましたが、まだまだ分からない事だらけですし、100%吸収できた訳でもありません。ですから、これから実習を受ける皆さんには、早くから積極的に実習に参加してより充実した実習にして頂ければと思います。

最終更新日:2015年10月04日




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