札幌医科大学 医学部 麻酔科学講座 │ 安全で質の高い麻酔科医療の提供、世界に通用する麻酔科医の育成

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麻酔科学講座について │ 札幌医科大学 医学部 麻酔科学講座

名誉教授 当講座は昭和32年に故 高橋長雄 初代教授のもと、全国で4番目に、北海道内でははじめて麻酔学講座として開講しました。
昭和62年に並木昭義 現札幌医科大学名誉教授が二代目教授に就任し、臨床・教育・研究をバランスよく行うという方針のもと、麻酔科医の育成と安全で質の高い麻酔の提供に努めてきました。
これまでに全国の多くの大学に教授を輩出し、日本の麻酔科を牽引してきました。
初代高橋長雄名誉教授は文部科学大臣賞を授与され、二代目並木昭義名誉教授は日本麻酔科学会の理事長を務められました。
そして平成21年9月に三代目の山蔭道明(札幌医大大学院修了)が就任しました。
平成22年度は講座名を「麻酔科学講座」に変更し、多くの新入教室員(18名)を迎え、さらなる発展を遂げるための新たな局面を迎えようとしています。
平成22年7月1日現在の教室員総数は167名(同門会員306名)で麻酔科としては全国屈指の規模を誇っています。
平成24年2月には第12回麻酔科学ウインターセミナー(ニセコ)を、平成24年9月には第19回日本静脈麻酔学会(札幌)を主催します。
また同年当講座は開講55周年を迎えます。 2009年9月 札幌医科大学医学部麻酔科学講座 同門の先生方

教授あいさつ

教授就任5年目を迎えて

札幌医科大学麻酔科学講座 教授 山蔭 道明 2014年度、午のごとく飛翔の時! 皆さん、こんにちは。
2014年度の始まりに,気持ちを新たにひとこと。
私自身は今年で教授就任5周年を迎えます。
教授就任以来、18名、9名、9名、11名、そして13名と、5年目を迎えた時点で計60名の新入教室員を迎え、産休や出産等の事情はあるにせよ、現時点でそのほとんどが北海道の地域医療に従事しつつ、自分自身の麻酔科専門医に向けての研鑽を日々積んでいることに大変嬉しく感じます。
当科もこの5年間に大きく変貌を遂げました。
同門では、藤田智先生が旭川医大救急医学講座の教授に、宮部雅幸先生が三重大学臨床麻酔科学講座の教授に、そして川股知之先生が和歌山県立医科大学麻酔科学講座の教授に就任しています。
当講座からは、成松英智先生が当大学医学部救急医学講座の教授に、山内正憲先生が東北大学医学部麻酔科学講座の教授に、そして今泉均先生が東京医科大学麻酔科学講座集中治療部門の教授に就任しています。
多くの優秀な人材が当科から離れていくことは診療・教育・研究活動を行う上で大きな損失となることは確実ですが、このような形で教室員・同門会員が栄転異動することは、当科にとってもプラスに影響していると確信しています。
2014年度の時点で全国で11名の同門教授が活躍していることになります。

さて、当講座のモットーは「安全で質の高い麻酔科医療の提供,世界に通用する麻酔科医師の育成」です。
この理想をもとに、この5年間同僚とととも臨床・研究・教育をバランスよく進めてきたつもりです。
その結果,私が教授を拝命してから初めての大学院生が3名、優秀な研究内容をもって無事修了することができました。
現大学院生も各自自分の科学研究費を取得し、また研究内容が学術集会でも賞といい形で評価され始めました。
臨床力もバランスよく伸びてきていると思います。
経食道エコーや神経ブロックなどトレンドも十分に取り入れながらも、患者の安全と診療の質向上のためには、常に新しい医療技術や診療行為を導入し、かつ検証、発表し続けています。
そのような当科の活動が評価され、既にいくつかの学会や研究会を主催してきましたが、2014年には9月に日本麻酔科学会北海道・東北支部第4回学術集会を札幌で、2015年2月には2度目となる第15回麻酔科学ウィンターセミナーをニセコで、そして2015年5月には第26回日本臨床モニター学会を札幌で主催します。
これらの学会活動を介して、当科教室員がさらに成長することを祈念しています。 教授に就任してあっという間の5年間でしたが、既に一つ目のターニングポイントに差し掛かっていることを認識する必要があります。
上記のようにこのマンパワーと人材を活かし、当科の北海道における麻酔科診療活動に拍車をかける一方、さらに多くの人材を獲得するべく教育活動をいっそう充実させ、そして世界に通用する研究活動をさらに推し進める必要があります。
教授はもちろんスタッフ・大学院生が先頭に立って働き、さらに当科の発展に努めます。 プログラム責任者 山蔭道明
札幌医科大学医学部麻酔科学講座 教授

医学生・初期研修の皆さんへ
Ready for 専門医! 公益社団法人日本麻酔科学会の認可を受け、麻酔科専門医研修プログラムを公開しました。
見ていただいても分かる通り、札幌医大プログラムは大学病院をはじめとして北海道内に存在する教育基幹病院で研修することにより、規定の症例数を達成することはもちろん、麻酔科専門医として必要にして十分な技術、知識、そして麻酔科医としての素養を培います。
ご存じのように、日本の医療を統括する厚生労働省は、2017年度から各学会が独自に行ってきた専門医制度を統括し、国が認める専門医制度へ移行しつつあります。
麻酔科というものに興味のある初期研修医は、2015年度から日本麻酔科学会ホームページに掲載されているいずれかの専門医研修プログラムを専攻し、学会に対して専攻医届けを出し、規定の症例数を研修する義務があります。
それ以外の施設で麻酔を研修しても、専門医試験を受験することもできません。
今後、専門医が厚労省認定ということになった場合、診療報酬や損害賠償などの点からも、麻酔科医として活躍するにはやはりどうしても専門医を取得する必要が生じます。
麻酔科だけに存在する標榜医制度(2年研修したり300例の麻酔症例を報告すると認められるもの。現時点ではこれを持っていないと麻酔科医と名乗ることができない)というものがありますが、これも将来的には廃止の方向に進んでいます。
麻酔科というものに興味のある諸君、是非札幌医大プログラムを専攻し、麻酔科専門医を目指してみませんか?
プログラムを見ても分かる通り、充実した研修が送れることはもちろん、札幌医大卒業生以外が半数以上を占める垣根のない明るく活動的な教室はとても研修には居心地がいいと思います。
麻酔科指導医が毎週のように講義やワークショップ、さらにCadaverを用いた実践的なブロック指導など、他にはない特徴があります。
専門医試験直前の模擬試験も好評で、高い合格率に貢献しています。
症例数から換算した受け入れ可能専攻医は30名/年と豊富な症例数があります。
つまり、知らず知らずのうちに規定症例数を満たすことが可能です。
そのため、札幌市内で子育てしながらの研修、あるいはICUやペインクリニックに重点を置きながらの専門医取得などフレキシブルなプログラム選択も可能です。
是非、見学だけでも来てみませんか?
一緒に麻酔科専門医を目指し研修できることを楽しみにしています!
問い合わせは,枝長(edanaka@sapmed.ac.jp)まで。 プログラム責任者 山蔭道明
札幌医科大学医学部麻酔科学講座 教授

教授 略歴

名前 山蔭 道明(やまかげ みちあき)
学歴
  1. 昭和63年(1988年)03月     札幌医科大学 卒業
  2. 平成05年(1993年)03月     札幌医科大学大学院 修了
職歴
  1. 昭和63年(1988年)04月~    札幌医科大学麻酔学講座 研究生
  2. 昭和63年(1988年)10月~    旭川赤十字病院麻酔科 研修医
  3. 平成01年(1989年)04月~    札幌医科大学大学院 大学院生(専攻:麻酔学)
  4. 平成05年(1993年)04月~    北海道立小児総合保健センター麻酔科 医員
  5. 平成06年(1994年)01月~    Johns Hopkins大学医学部麻酔学講座 研究員(日本学術振興会 平成6年度海外特別研究員として)
  6. 平成08年(1996年)02月~    札幌医科大学医学部麻酔学講座 助手
  7. 平成12年(2000年)08月~    札幌医科大学医学部麻酔学講座 講師
  8. 平成21年(2009年)09月~現在     札幌医科大学医学部麻酔学講座 教授
  9. 平成24年(2012年)04月~現在     札幌医科大学附属病院 集中治療医学部門 兼任教授
  10. 平成25年(2013年)04月~現在     札幌医科大学 がん疼痛緩和医療学講座 兼任教授
  11. 平成25年(2013年)04月~現在     札幌医科大学 アイン・ニトリ緩和医療学推進講座 兼任教授
所属学会
  • ・International Anesthesia Research Society
  • ・American Society of Anesthesiologists: Associate Editor (1998-2004)
  • ・European Society of Anaesthesiologists
  • ・World Federation of Societies of Anaesthesiologists (WFSA)
  • ・日本麻酔科学会(代議員、機関誌専門部会員、J Anesth:Editorial board,Associate Editor in Chief)
  • ・日本循環医学制御学会 評議員
  • ・日本臨床麻酔学会 評議員、機関誌査読委員
  • ・日本心臓血管麻酔学会 評議員
  • ・日本老年麻酔学会 評議員
  • ・日本静脈麻酔学会 理事、評議員
  • ・日本臨床モニター学会 評議員
  • ・日本蘇生学会 評議員
  • ・日本手術医学会 評議員
  • ・日本ペインクリニック学会 評議員
  • ・日本臨床体温研究会 世話人
  • ・麻酔蘇生談話会 代表世話人
  • ・北海道周術期管理研究会 世話人
  • ・プライマリNPOセンター 顧問
  • ・(株)バイオエコーネット アドバイザー
  • ・LiSA 編集協力委員
  • ・臨床体温 編集委員
  • ・Medical Equipment Insights Editorial member
  • ・日本集中治療学会
  • ・日本歯科麻酔学会
  • ・日本緩和医療学会
資格
  • ・厚生労働省認定 標榜医
  • ・日本麻酔科学会認定 指導医、専門医
  • ・厚生労働省認定 臨床修練指導医(外国人医師指導資格)
  • ・日本医師会認定 医療安全推進認定者
  • ・日本ペインクリニック学会認定 ペインクリニック専門医
  • ・認定機構認定 ボトックス注使用許可認定
  • ・日本心臓血管麻酔学会認定 専門医暫定認定医
学内役割
  • ・FD委員会 委員
  • ・臨床実習小委員会 委員
  • ・医学概論・総論企画委員会 委員
  • ・国際交流委員会 委員
  • ・医療ガス安全管理委員会 委員
  • ・医学部同窓会 常任幹事
  • ・医学部 第6学年 学年担任(2013年度)
  • ・スケート部顧問
  • ・POPS研究会顧問
  • ・医学部第5学年 学年担任(2012年度)
学術関連受賞
  1. ・平成14年度日本麻酔科学会第21回山村記念賞受賞
  2. ・平成15年度第51回北海道麻酔科学会第16回高橋賞(特別賞)受賞
  3. ・2013年度北海道医師会賞、北海道知事賞受賞

麻酔科学講座の紹介

診療の紹介

麻酔科の診療の大きな柱は手術麻酔、ペインクリニック、救急・集中治療です。
手術麻酔は全身麻酔や局所麻酔により患者さんを『痛み』や『ストレス』から守ります。
われわれは手術中のみならず、手術前、そして手術後の管理の計画を立て、手術からの早期回復につなげるために質の高い麻酔管理を日々提供しています。
麻酔管理症例数は大学附属病院、そして全道に広がる教室関連病院を併せると年間60,000例(大学附属病院では約6,193例)を越えており、その数は増加の一途を辿っています。
中でも全体の約20%を占める緊急手術に対応しているのは特筆すべき点といえます。
また、多くの患者さんの麻酔や全身管理を経験し、優秀でかつ思いやりのある麻酔科専門医の育成にも力を注いでいます。
大学附属病院のペインクリニック外来の患者数は年間延べ10,290例を数えます。
さまざまな急性期の痛みに加え、コントロールが非常に困難な慢性疼痛疾患に対しての神経ブロックや投薬による治療も積極的に行われています。
また、関連病院を含めて救急・集中治療にも深く関わっており、各診療科と連携してさまざまな重症疾患や多発外傷に対して昼夜を問わず診療を行っています。
2010年度からは、旭川地区ならびに釧路地区のドクターヘリ事業にも当科教室員が積極的に関与しています。
さらに近年では麻薬を含めた鎮痛薬の使用法に精通し、神経ブロックのテクニックを用いて疼痛管理を行う麻酔科の特性を活かし、がん患者の痛みを緩和するための緩和医療への取り組みが積極的に行われており、麻酔科の新たな診療の柱として注目されています。
他にも術後疼痛管理サービス、和痛分娩など活躍の範囲は広がってきています。

研究の紹介

研究は、臨床診療や教育と並んで、大学附属病院としては欠くことの出来ない歯車のようなものです。
臨床・教育・研究のすべてがうまくかみ合うことによって、最良の医療が提供できます。
当講座の研究は、大学スタッフがPrincipal Investigatorとなり、その指導のもと、大学院生がそれぞれの研究テーマに取り組んでいます。
現在、15名の大学院生が幾つかのチームに分かれ、大きな研究成果をあげるべく日々精力的に研究しています。
当講座では基礎研究だけでなく、さまざまな臨床研究が行われ、その成果は多くの国内外の学会や雑誌に報告されています。
また、よりよい薬を早く患者さまに提供するため、臨床治験(薬が発売される前の臨床での研究)も積極的に関与しています、患者さまのご理解とご協力により、大学附属病院では全国でも屈指の治験数を誇り、多くの麻酔薬が日本でも使用可能となっています。
当講座は教室員の留学も積極的に応援します。現在1名が国内(東京)、1名が海外(米国)に留学しています。

教育の紹介

対象は教室員はもちろん、学生、臨床研修医、救急救命士、看護師、他の医療関係者と多岐にわたります。
学生に対してはただの「見学」にとどまらない「参加」に重点をおいた臨床実習を行っており、高い評価を得ています。初期研修医は常時2~3人がそれぞれ数か月単位で在籍しており、手術室での麻酔業務を通して気道確保、呼吸・循環管理などを研修しています。
もちろん入局した後期研修医に対する教育も充実しています。
2010年度は18名が入局しました。充実した研修をしてもらうために大学病院だけでなく、魅力ある関連施設に積極的に派遣しています。
彼らはそこでの症例を通して貴重な経験をしています。さらに毎週土曜日の午前中には上級医による系統講義や実技セミナーを行っており、知識や技術面でのフォローアップも行っています。
彼らは日々研鑽を重ねており、その成長ぶりには目を見張るものがあります。
また、患者さまのご理解と協力を得て、救急救命士に対する気管挿管実習も行っており、救急医療の向上にも貢献しています。
そして現在、急速に標準化されている心肺蘇生法(Advanced Cardiovascular Life Support; ACLS)や挿管困難対応法(Difficult Airway Management; DAM)、さらに人工呼吸管理の啓蒙活動も積極的に行われています。
多くの教室員が日本救急医学会のACLS認定指導医として全道各地で精力的に活躍しています。