フロンティア医学研究所分子医科学部門 教授 小島 隆

 2013年2月1日付けで医学部附属フロンティア医学研究所分子医科学部門教授を拝命いたしました。宜しくお願いします。

 細胞生物学は、分子生物学全盛な現在にあっても医学生物研究の根幹をなす重要な技術であり学問であります。特に新規蛋白質の細胞内局在の形態解析は、機能解析と共に必須であります。さらにヒト正常細胞を用いた解析は、腫瘍細胞との比較だけでなく、アレルギー疾患およびウイルス感染においては、種特異性を含めたその特殊性の面からも今後も非常に重要となってくると考えられます.分子医科学部門においては、臨床講座と密接に連携し、細胞生物学的手法、特にヒト正常細胞を用いて、ヒト疾患のメカニズム解析を行い臨床の場に還元できる研究を実施する所存であります。さらにヒト疾患のメカニズム解析だけでなく、創薬および上皮バリア研究の経験を生かして、drug delivery systemの構築を含めた予防・治療の基礎研究を行っていきたいと考えています。

 一方、ギャップ結合およびタイト結合は、多細胞生物において各器官が正常に機能し恒常性を維持するうえで必須の細胞間接着装置であります。これら細胞間接着装置は、正常細胞の増殖および分化に重要な役割だけでなく、炎症および癌においても顕著な変化がみられています。私は、今までにヒト疾患におけるギャップ結合およびタイト結合分子の調節機構をシグナル伝達経路に焦点を当て研究してきました。今後は、細胞間接着における特異的なシグナル伝達経路および新規分子の探索についても、教室のスタッフと協力して行っていきますので、宜しくお願い申し上げます。

 なお4月1日より部門名を細胞科学部門に変更させていただきます。


略 歴

氏  名: 小島 隆(こじま たかし)52歳
所  属: 札幌医科大学医学部附属フロンティア医学研究所分子医科学部門
学  歴: 昭和58年(1983年)3月 岐阜大学農学部獣医学科 卒業
昭和60年(1985年)3月 岐阜大学農学研究科獣医課程 修了
職  歴: 昭和60年(1985年) 4月 三菱化成(株)(現・田辺三菱製薬)
                      安全性研究所 研究員
平成 5年(1993年)10月 札幌医科大学医学部がん研究所病理部門 助手
平成 8年(1996年)10月 札幌医科大学医学部がん研究所病理部門 講師
平成 9年(1997年) 8月 米国アルバートアインシュタイン医科大学
                          神経科学講座 助手
平成12年(2000年)12月 札幌医科大学医学部病理学第二講座 講師
平成15年(2003年) 8月 札幌医科大学医学部病理学第二講座 助教授
平成20年(2008年) 4月 札幌医科大学医学部病理学第二講座 准教授
平成25年(2013年) 2月 札幌医科大学医学部附属
                      フロンティア医学研究所
                      分子医科学部門 教授
所属学会: 米国細胞生物学会,日本病理学会,日本細胞生物学会,日本癌学会,日本炎症再生学会, 日本毒性病理学会,日本臨床分子形態学会(評議員)
学術関連受賞: 日本臨床電子顕微鏡学会奨励賞(平成16年度)、日本臨床分子形態学会論文賞(平成17年度)