◇◆これまでの出来事◆◇
2002年は、海外からのお客様が目白押し。
とてもbusyな日々、粗相があっては国際問題に発展するかも、などと勝手に考えながら行事のスケジュール立てなどにあたってきました。
(1) 1月31日 カルガリー大学医学部長来学
本年1月31日にカルガリー大学G.Gall医学部長及びT.Jadavji国際交流部長が来学し、学長表敬を行うとともに教員と両学における今後の交流のあり方や教育方法等について意見交換をしました。
(2)4月1日 アルバータ州政府対外関係大臣来学
アルバータ州政府対外関係省H.Jonson大臣、G.Bouldo次官が来学。
外務省の「対先進国招請計画」による招聘に基づき来日、来道した同大臣が北海道庁において知事表敬、教育長表敬(英語教育プログラム関係者との面談)等に加え、アルバータ州各大学と活発な交流を行っている本学への訪問希望がありました。
学長表敬の際、アルバータ州政府から保健医療学部の研究グループに対し、カナダ製の小児用リハビリテーション器具(おもちゃ)が寄付されました。
このおもちゃは、(1)目と手の協調性、(2)上肢の運動調節、(3)遊びの創造性という機能に関する基礎的な発達を促す特徴を持っています。
研究グループでは、おもちゃの効果や我が国の子供たちに適応していくための工夫についての研究を進める計画です。
(3) 4月15日 アルバータ大学学長来学
アルバータ大学D.Fraser学長、G.Glassfordエクステンション学部長、R.McDonald国際交流ディレクター、R.Berman英語研修ディレクター、M.Hui英語研修プログラムマネジャーが来学しました。学長表敬を行い、本年で終了する国際交流協定についての協議を行うとともに、これを機にアルバータ大学で行われている夏休み語学研修へのプロモーションが、CD-ROMを活用、ソフトドリンクを用意して、Mimiさんが主体となって楽しく行われました。
(4) 4月22日 国際交流セミナー実施
本学において交流を行っている各大学に毎年派遣している交流研究者から、その成果や現地の状況を報告いただき交流成果の共有を通じて、本学の教育・研究の発展に役立てることを目的として、毎年実施しています。
本年度も、13年度に派遣した7名の研究者による発表が行われました。
◇◆最近の話題◆◇
皆さんは、本学が4地域9大学と交流協定を締結し、研究者派遣交流等を行っていることをご存知ですね。それは、次のとおりです。
さて、このうち、本年度交流協定の更新となったのが次のとおりです。
(1)フィンランドとの交流協定締結
フィンランドとの交流は一番長い歴史があり、昭和52年の交流協定締結から25年が経過し、着実な研究者の派遣・受入が行われています。
フィンランドは、本道と気候が類似しており単一人種構成に近いことなどから、共同研究を行う素地が整っており、本道特有の治療法開発に向け交流研究が発展しています。
当該交流は、本学と、フィンランド側の実質的窓口であり経済的スポンサーでもあるパウロ財団が献身的なサポートを行っておりました。
今回、交流協定更新のため秋野学長及び松本国際交流部長がフィンランドを訪れ、ヘルシンキ大学、オウル大学及びトゥルク大学を表敬訪問しました。
パウロ財団において協定書に調印するとともに、パウロ財団パロティエ理事長にこれまでのご尽力に対し感謝状を贈呈しました。
(交流内容)
医学の分野において積極的に活動している研究者の交流を毎年フィンランドの各大学医学部又は主要な大学関連施設に派遣するとともに、札幌医科大学医学部において受入を行う。
(交流人数) 各1名 (交流期間)1〜2ヶ月
(2)カルガリー大学医学部との交流協定締結
昭和55年、北海道とカナダ・アルバータ州との間で姉妹提携を調印したことを機に、アルバータ州側からアルバータ大学及びカルガリー大学と本学との医学交流についての提案がありました。その後、昭和58年にアルバータ大学との交流協定調印を経て、翌59年にカルガリー大学とも交流協定を締結しました。
カナダ・アルバータ州は本道と同様に広大な国土を有することから、遠隔地をカバーする地域医療、家庭医療が発達し、かつ遠隔医療などの情報通信を活用した研究と実績の蓄積があります。
このため、今回の交流協定締結に際し、昨年度から取り組んでいるカルガリー大学医学部とのエア・カンファレンスの場において、ISDN回線を利用し、秋野学長とカルガリー大学ゴール医学部長が双方同時に交流協定書の調印を行いました。
(交流内容)
札幌医科大学医学部及び保健医療学部は、カルガリー大学医学部との交流計画に参画している。
両機関は、毎年上記の関係学部を通じて2名の教員を相互に派遣する。
交流領域:両機関が直面する課題の解決に役立つよう、交流を進める。
相互に関心の高い a)地域/保健医療 b)神経科学 c)癌研究 d)分子医学の領域において研究協力を行う。
(交流人数)各2名 (交流期間) 短期(2週間) 1名、長期(6週間)
1名
(3) カルガリー大学医学部とのエア・カンファレンス
2000年度(平成12年度)、北海道とアルバータ州姉妹提携20周年を迎え、9月に北海道知事とアルバータ州首相との間で「北海道・アルバータ州姉妹提携20周年交流促進宣言」が調印されました。
この中で、今後の交流推進分野の1つとして「テレヘルス」が明記され、本学とアルバータ州2大学との間でテレ・コミュニケーションを活用した交流に取り組むことになりました。
この活用にあたっては、本学では@教育交流、A研究交流、B医療交流の3本柱を立て、検討を行っておりましたが、まず先行して医学部における教育交流を昨年度から実施しております。
今回は3度目の実施となり、毎回テーマを設定し双方の教育スタッフがテーマに沿った研究発表をPower
Pointに工夫をこらして行い、またResponseを行うなど、それぞれ有意義な時間を共有しております。
カルガリー大学と札幌との時差は16時間(サマータイム時15時間)のため、通常は札幌8時、カルガリー16時のスタートとなります。
まだ、3度の実施であるため、安定した通信状態を確保するのに情報センターの各先生方のご協力で成り立っています。(皆、朝7時の集合など、過酷な状況となっております。)
当日は、大学院特別講義(医学研究セミナー)にも位置づけられており、大学院生への積極的な参加も呼びかけております。
(4)アルバータ大学との交流協定締結作業
現在、内容の精査を双方で行っています。
◇◆これからの出来事◆◇
(1)北海道海外技術研修員受入
開発途上国から技術研修員を受入れ、必要な技術の習得及び道民等との接触を通じて、研修員の属する国の経済開発と国際的友好関係の増進に貢献しうる人材を育成することを目的とした北海道の事業です。
今年度も、次の2名が各講座で3月まで研修を行っています。
見かけたら、声をかけてあげてください。2人とも、日本語が上手ですよ。
後日、お二人に本学の印象などのお話を伺い、掲載する予定です。
(2)アルバータ大学語学研修出発
本学からアルバータ大学語学研修に学生を派遣するようになり、本年度で4回目となりました。本年度は14名と若干小編成となっていますが、医学英語10名と4名の学生はアルバータ大学の一般の語学研修クラスに入り、各国から来た学生達と一緒に英語を勉強することになりました。(後日、皆さんからの報告を掲載する予定です。)
(3)中国黒龍江省ジャムス大学への人材養成事業実施
本年2月、中国黒龍江省と道保健福祉部が「リハビリテーション技術及び理学療法・作業療法に関する人材養成事業覚書」を締結し、今後2ヵ年において、中国黒龍江省ジャムス大学リハビリテーション医学院での理学・作業療法の教員の養成を行っていくこととし、本学への協力依頼がありました。
協力内容:
@本学におけるOT、PTの各1年間の受入研修
A本学教員(OT及びPT)の夏季及び春季各2回(2〜3週間程度)のジャムス大学派遣(現在、乾教授(7/14〜8/4)、青山助教授、小塚助教授(7/21〜8/4)は派遣中、なお既に田中助教授(7/14〜7/21)は帰国済み。)