札幌医科大学 
理事長室だより -第6号-



 

第6号 平成20年8月5日

理事長室だより第6号をお届けします。


 さて、昨日、本学は、報道関係者の方々にお集まりいただき記者懇談会を開催いたしました。
 本学自らが積極的に情報発信をしていくとともに、報道機関の記者の方々から本学に対するご意見を頂戴するため、昨年4月の公立大学法人化をきっかけとしてスタートしたもので、昨日で4回目の開催となりました。今後とも、本学が開かれた大学であると道民の皆様に実感いただけるよう、いろいろな機会を活用して情報発信してまいりたいと考えています。

それでは、最近の本学の動きをお知らせします。


○ 2008札幌医科大学オープンキャンパスの開催について

 本日と明日8月6日の両日、本学のオープンキャンパスが開催されています。

 本日は医学部、明日は保健医療学部にそれぞれ入学を希望される皆さんや保護者を対象にしており、保健医療学部については7月19日の開催に続いて今年2回目の開催となります。

 昨今の少子化の影響で、大学は全入時代を迎えたといわれています。その一方で、大学に入ってみたものの学風にあわない、自分の求めていた分野が充実していないといった、いわゆる大学と学生のミスマッチ問題が生じ、他大学では、不本意にも退学、休学に追い込まれるといったケースも少なくないようです。

 本学には、地域に貢献する医療人の育成という明快な目標がありますので、その点は理解しやすいと思いますが、実際どのような専門教育を受けるのかイメージしにくい面もあるでしょうし、さらに、OT、PTについては、職業人としてのイメージが具体化できていない入学希望者の方々も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

 本学のオープンキャンパスでは、模擬講義、施設見学など様々なプログラムを用意していますが、特に在校生、卒業生から学生生活、卒後生活について直接話を聞けるのは、ミスマッチ解消のまたとない機会となることでしょう。

 また、本学の教職員の皆さんには、この両日訪れる入学希望者の方たちにとって、一人一人が「札幌医科大学」を代表しているという自覚を持って接していただきたいと思います。

○ 地域密着型チーム医療実習について

  さて、今年もチーム医療実習の季節がやってきました。

  今年度は、3年次において、昨年度までの別海町を中心とした根釧地区に加えて、新たに紋別市を中心とした西紋別地区を実習先に組み込みました。また、1年次に実施している利尻島における離島体験実習もチーム医療実習の一環として位置づけました。

 チーム医療実習の主な目的は、総合医科大学である本学のメリットを活かし、医学部、保健医療学部の学生が合同でチーム医療の役割、重要性を実体験として学ぶとともに、地域医療におけるそれぞれの医療職種間や、関連施設間の有機的な連携のあり方への理解を深めることにあります。一口に「地域医療」といっても札幌周辺のように自治体同士が軒を連ねるように接近している地域と、根釧地域のように、集落がいったん切れると見渡す限り全くの原野となる地域では、自ずと地域連携のあり方も異なります。これは、実際に現地で実感するほか手だてはありません。

 私自身も実習期間中、別海高校を訪問する予定です。学生の皆さんが、この実習期間中の経験を経て、医療人として更なる成長を遂げている姿を目の当たりにできるものと、今から期待しています。