第44号 平成19年2月28日 学長室だより第44号をお届けします。 春を近くに迎え、寒さも和らぎ、また、日も長くなったと体感 できる季節となりました。 大学では、前期入試も無事終了し、さらに後期入試、そして 卒業式、入学式と大学の行事も目白押しとなります。 それに加えて、4月1日からの法人化を迎え、新しい法人の 中期計画の検討や予算編成などそれぞれの作業もかなり忙 しくなっております。 担当されている教員や職員の皆さん、本当にご苦労様です。 ◎教育改革プログラムの取組について 各種GPの取り組みをはじめ、「グローバルCOEプログラム」 などもすでに公募が行われてるものもあり、各大学ともその検 討が本格化している状況にあります。 本学も現代GPにつきましては、違ったジャンルで3年連続採 択になり、両学部共通の取り組みである「地域密着型チーム医 療実習」、大学院医学研究科が中心となる「知財教育」、保健 医療学部で準備作業を進めている「高大連携型のe-learnig」と それぞれ特色ある取り組みを進めています。今回は来年度に 向けて、すでに学内公募なども終えているところですが、逐次、 提案をお聞きしたいと思います。 現在、「グローバルCOEプログラム」は来年度は生命科学や 学際・複合領域が公募対象となっており、本学からはそれぞれ 「ヒトエピジェネティクスの先端研究拠点」、「市民参加型臨床研 究イノベーション拠点」の2つを提案しました。また、地域再生人 材創出拠点の形成(科学技術振興調整費)では道保健福祉部 と保健医療学部の取り組みとなる「地域健康づくりパートナーズ 養成ユニット」を申請しました。 各種GPにつきましては、これまで提案のあった教員の方をは じめ、関係されている教員のご意見なども聞いて、本格的に対 応していきたいと思います。先日、学長室会議でも議論になった 点としてましては、対象人数が限られていると学生全体に広がり がなくなるので、全員が参加できる取り組みの検討が必要では ないかという点をはじめ、学生に地域医療や臨床研究に関心持っ てもらうためにはできるだけ早い動機付けが必要であり、1年生 の時の教育の工夫が重要など活発な議論がありました。 本学では教育改革について、これまでも積極的に議論を進め ているところですが、私は学生の皆さんをはじめ、実際に携わっ ている教員の皆さんや業務に対応されている事務局職員の皆さ んのお考えが特に重要と考えており、積極的なご意見をいただ ければと思います。 ◎法人化に向けての取り組みについて 法人化まで残すところあと1ヶ月となりましたが、現在、北海道 議会では法人の基本方向となります中期目標が提案されていま す。また、法人の財産や職員の承継に関するものなど本学の法 人化に関連する条例なども提案されており、3月上旬には北海道 としての枠組みが整理されることになります。 今後は本学でこれを受けて、中期計画案の最終的な取りまとめ をはじめ、新しい会計制度、就業規則などを決定、学内の皆さん 一人ひとりに周知していく必要があると考えております。組織につ いても4月以降の体制につきましては既にお示ししているところで すが、私としては教育の活性化や病院の経営強化といった側面 からも不断の改革が必要と考えており、関係の皆さんと相談しな がら、随時、対応していきたいと考えています。 また、病院待合室のコーヒーショップの導入や学内でのコンビニ の検討、そのほか施設環境の整備など学生の皆さんや患者さま に喜んでいただけるような取り組みも考えていきたいと思っていま す。 ※ ※ 2月2日(金)に本年3月31日をもって、退職される医学部の加納 英雄教授(生化学第2講座)神保孝一教授(皮膚科学講座)及び保 健医療学部理学療法学科宮本重範教授(臨床理学療法学講座) の3名の方の最終講義と送別式が開催されました。 自らの研究のみならず、今後の大学に対しての思いなど豊富な 経験を生かして講義をしていただきました。これからもそれぞれの お立場で本学を見守っていただければと思います。どうもありがと うございました。 現在、新しい公立大学法人の行動規範のたたき台を学内ホーム ページに掲載しています。 行動規範というのは一般的には組織の構成員一人ひとりがどう いう姿勢で取り組むべきかを示した基本方向となるものです。最近 は企業だけでなく、法人化された大学もこうした取り組みを率先して 進めております。 是非、教職員の皆さん一人ひとりが内容をご覧になって、ご意見 等があれば積極的に提案をお願いしたいと思います。 2月25日(日)附属病院で脳死と判定された女性からの心臓や 肺などの臓器の摘出手術が行われました。臓器移植も東大病院 など全国7病院で行われ、全て終了したとのことで、患者さまとご家 族の意思を最大限、尊重することができたと思います。 こうした対応は本学の社会貢献への取り組みとしても非常に大切 と思いますし、週末にも関わらず、昼夜を問わず、対応していただい た病院や事務局スタッフの皆さんに感謝いたします。 |