第40号  平成18年12月8日

 学長室だより第40号をお届けします。

 12月に入り、いよいよ冬到来という感じです。来春、卒業を迎える
学生の皆さんは国家試験の勉強など非常に忙しい時期かと思いま
すが、体調管理に万全を尽くして頂きたいと思います。
 今回は学内の動きを中心に教職員、学生の皆さんにお伝えしたい
と思います。
 
◎教育センター(仮称)検討ワーキンググループを設置しました。

 大学間競争の激化などを背景に、国公私立を問わず各大学では、
より学部教育をはじめ、実質的な教育のあり方を目指し、教育改革
に向けた取組みを進めております。

 本学でも現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に採択
された「地域密着型チーム医療実習」をはじめ、知財教育やイーラー
ニングなどこれまでも新しい試みにも取り組んでいるところです。

 こうしたことを踏まえ、医学部、3学科をもつ保健医療学部との医科
系総合大学であるという特徴を生かして、どういった取組が可能か方
策についても検討するため、ワーキンググループを設置することとし
ました。

 このワーキングでは高大連携の取組やリメディアル教育、両学部に
共通するカリキュラムの検討をはじめ、大学院教育やリカレント教育
などの方向性についても取り組むこととしております。年度内を目途に、
他大学の実態調査をはじめ、センター設置の必要性などを取りまとめ
たいと考えております。
 
◎現代GPイーラーニングのプロジェクトチームが発足しました。

 今年度採択された現代GP「高大一貫型プログラムによる効果的職
業教育」を推進するための体制を整備しました。これまでも本取組に
ついては、何度かこの学長室だよりで触れておりますが、「医療人」は
単に知識や技能に優れているだけで良いわけではありません。

 私はこのプログラムにコミュニケーション能力の育成と作業療法学科、
理学療法学科などの教育内容及び将来的な医療人としての姿が見え
るようなコンテンツづくりに期待をしております。

 また、高校生や学生の皆さんの目線で、こうしたコンテンツをわかり
やすく作成していくことも将来的に本学の受験や授業を受ける上でも
有用と考えます。
 特に高校からは、大学の教育内容をはじめ、就職などについても高
校訪問の機会やオープンキャンパスなどでも質問が寄せられており、
そういったことにも対応できるようなものになることを心がけたいと思っ
ています。

 高齢化社会を迎え、保健医療学部の各学科は今後、様々な機会で
より可能性のある役割が期待されており、そういった活動も見えるよう
な取組にしていきたいと考えております。

 また、今回の実務メンバーとして保健医療学部看護学科の三谷助教
授をリーダーとして、事務局体制としても学務課を総合情報センターが
支援する形で、教員と事務局が一体的に動けることに配慮しました。十
分、連携をとって進めていただければと思います。
 
 なお、来年度の教育改革プログラム(GPなど)については、国の正式
な予算は確定しておりませんが、別途、提案について公募していますの
で積極的な対応をよろしくお願いします。
   
◎法人化の取組状況について

 19年4月の法人化に向けてあと5ヶ月、各部会でも法人規程の内容
などについて、具体的検討がされております。特に人事制度部会では、
就業規則をはじめ、任期制や評価、兼業の関係などについて検討して
おり、これらについてはホームページや12月18日開催を予定しており
ます学内懇談会などでもご意見を伺いたいと考えております。

 また、会計規程についてもたたき台の説明会の開催をはじめ、具体
的な意見などについても特に、教員の皆さんからもご意見を伺いたいと
思っています。

 また、法人化されると会計制度そのものも変わりますので、職員研修
も11月下旬から行われていますので、事務局職員の皆さんには是非、
参加していただきたいと思います。

  ※                                ※

 今年で2度目になる道内医科系大学学生の皆さんが参加するノース
パワー2006が開催されました。学生の皆さんにあっては本学のみな
らず、他の大学の方々と積極的に意見交換し、是非、北海道の医療と
いうことにも今一度、ご自身の意見を考えてもらいたいと思います。

 11月8日には本学産学・地域連携センターが初めて、帯広畜産大学
で共同セミナーを実施しました。今回は「免疫」をテーマに両大学の教員
が研究内容を紹介するという取組でしたが、両大学の相互理解を深め
ることに役立ったのではないかと思います。

 また、11月24日には保健医療学部の3回目を数えた「赤れんがフォ
ーラム」が開催されました。今回のテーマは「高齢者層の健康維持」で、
事務局にも開催前から問い合わせが多く、道民の方々の関心の大きさ
を痛感しております。
 今後とも本学の研究シーズの発信を効果的に行っていく必要性とその
方法についても皆さんとともに考えていきたいと思います。

 法人化まで残すところ3ヶ月余りです。 私も先日、事務局長と一緒に
学内の各部門や施設を訪問させていただきましたが、私は常々、学生
サービス、患者さまへのサービスこのことが重要と考えています。

 北海道は景気の低迷などから、財政環境も非常に厳しいといわれてお
りますが、道立大学としてこれまで貢献してきたこと、そして、多くの先輩
の研究が今、徐々に結実の時期を迎えてきていること、さらに、これから
の少子高齢化社会の進展を迎え、本学の重要性はますます高まってくる
と思います。

 それには設備はもとより新たな仕組みが必要であり、本学の役割と共
にこうしたことをもっと、設置者である北海道のみならず、道民の皆さん
一人ひとり発信していくことを心がけていきたいと考えています。