第38号 平成18年9月12日 学長室だより第38号をお届けします。 9月に入り、まだ、残暑は続いておりますが、朝晩は少しずつ寒くな ってきております。皆さんにおかれては体調など崩されないようによろ しくお願いします。 医学部では試験、保健医療学部は夏休みと変則的な時期ですが、 10月からは各学年、各学部、学科とも本格的な内容になりますので、 学生の皆さんはこの機会に自分自身で、勉学について見つめ直して いただければと思います。 ◎解剖体慰霊式が行われました。 9月7日(木)に、本学の教育、研究のために尊いご遺体を捧げられ た御霊のご冥福をお祈りする慰霊式を執り行いました。 私も毎年、実施されるこの時期に改めて痛感する次第ですが、是非、 学生の皆さんも医療人の育成のため、故人のこうした貢献に対して、 敬意と感謝の念を捧げていただきたいと思います。 ◎公立大学協会東部地区協議会が本学で開催されました。 9月8日(金)に、関東以北の公立大学の学長、事務局長など約40 名が本学に集まり、意見交換を行いました。 今回のテーマは、大学の人事制度と地域貢献などです。 特に人事 制度については、すでに法人化しているところなどもあり、任期制の 導入をはじめ、教員評価に係る項目や、手続き、判断基準など具体 的な事例も紹介されました。 また、法人化後の事務局体制をはじめ、プロパー職員の採用計画 についても議論されました。やはり、公立大学というのは設置者との 関係もあり、人事交流をどういう形で行うのかが大きな課題になって います。それと併せて、大学固有の業務があり、プロパー職員の採用 は今後の大学間競争を生き抜く上でも必須といわざるを得ないと思い ます。 法人化を行っている大学あるいは目指している大学では、法人制度 の特徴を生かして人事制度は、大学の実情を反映して様々な面で幅 広い議論が行われていることを痛感しました。 また、地域貢献においても大学間競争を背景に、国立大学法人とは 違うそれぞれの大学の特色に応じた取組がきめ細かく行われている 事例が紹介されました。この中で、各大学が特に力点を置いているの が、やはり、大学のシーズを公開講座や出前講義により発信したり、 地域企業との共同研究へ結びつける動きなどがあることです。本学は 医科系という他大学とは違う側面もありますが、今後、重視していかな ければならない部門ではないでしょうか。 ◎新しい法人の中期目標素案が公表されました。 9月12日(火)から始まる道議会に19年度から発足する新しい公立 大学法人の中期目標素案が議論されます。学内のホームページにも 掲載されておりますので、教職員の皆さんにおかれては、是非、目を通 していただければと思います。 この素案につきましては、本学の法人化検討委員会でも種々議論の あったところですが、設置者である道が、評価委員会の意見を聴取し、 議会の議決を得て作成することとされています。今後、議会や道民の 方々などの意見を踏まえ、案が取りまとめられることになりますが、地 方独立行政法人法に規定されているように目標を定めようとする場合 にあっては、あらかじめ、大学の意見を聴き、配慮しなければならない こととされています。 是非、教職員の皆さんもこの機会に、議会の議論をはじめ、新聞報道 などにも関心を持っていただければと思います。 特に最近では、地域医療のことが新聞紙上でも話題になっています。 議会や道民の方々の関心は、直接、地域の医師不足ということになり がちですが、大学は教育機関です。大学の教育、研究が地域医療を支 えているということをもっと、私どももこの機会に道民の方々に理解して いただくよう努力する必要があるのではないでしょうか。 ※ ※ 科学研究費補助金(科研費)の応募受付期間が11月中旬になると思 います。窓口となる産学・地域連携センターから今後、学内のスケジュー ルも示されてくると思いますが、この科研費は、我が国の学術を振興す るため、人文・社会科学から自然科学まであらゆる分野で、独創的・先 駆的な研究を発展させることを目的としたものです。若手の教員のみな らず、大学院生の皆さんも挑戦する機会がありますので、是非とも取り 組んでみてください。 今後、センターではこの応募のためのより具体的な説明会(熟練者に よる書き方を含めて)を開催する予定ですので、是非、参加していただけ ればと思います。 8月1日(火)に実施されたオープンキャンパスの結果がホームページ にも公表されています。 オープンキャンパスは本学を目指す受験生の皆さんをはじめ、関係さ れる方が非常に関心を寄せている取組です。それぞれの大学でも自ら の学部や学科の教育内容や特色ある取組を積極的に発信するよう工 夫しております。今回は概ね、参加された方々には好評でしたが、関係 された教員、職員のみならず、今一度、この機会にあり方について考え ていただければと思います。 私としては例えば、両学部が同じ日に1度だけでよいのか、模擬講義 などは単独で行っても良いのではないのか、作業療法学科などは教育 の中身のみならず、就職後の活動も含めて説明する必要があるのでは ないかなど工夫する余地がまだまだ、あると思います。 特に進路変更など退学などに至る学生の皆さんも本学のみならず、多 くの大学でも増えていると聞きます。是非、オープンキャンパスの実施方 法を含めて、受験される方々へのアプローチの方法について検討してい ただければと思います。 |