第30号  平成18年2月1日

 学長室だより第30号をお届けします。

 今年の冬は例年になく、大雪と寒波に見舞われ、風邪で体調を壊され
ている方も多いと伺っております。皆さん、くれぐれも健康には留意され
るようお願いします。

 また、センター試験や来年度からスタートする看護学博士課程の試験
も無事終了し、今週末には医学部の推薦入試をはじめ、下旬には2次
試験と、関係される教員、職員の皆さんには気の休まらない日が続くと
おもいますが、よろしくお願いします。
 
◎法人化の取組について

 2月2日(木)17:30から新しい時代の札幌医科大学の進路を考える
懇談会を開催します。この懇談会も6回目となりましたが、今回は現在
の検討状況を教職員の皆さんに報告するとともに、今後、幅広いご意見
を伺う契機としたい考えています。

 特に今後の法人の方向性を決定する中期目標、中期計画については、
いかに道民に貢献する大学かをわかりやすく説明していかなければなり
ません。

 私も本学の特徴を打ち出す意味でも例えば教育面では「創造性に富み、
人間性豊かな医療人の育成」や、研究、診療面では「地域の健康づくり・
疾病予防、治療に資する研究」、社会貢献としては北海道民の命を守る
地域医療機関支援体制の確立」などを考えていかなければならないと
思っています。

 本学は先輩が築き上げた財産がありますが、これを基礎に北海道の大
きな課題となっている医療問題の解決に積極的に寄与していかなければ
ならないと感じています。

 今後、中期計画のたたき台をベースに教職員の皆さんの積極的なご提
案を、是非、メールなどでも結構ですので、よろしくお願いします。
 
◎来年度の文部科学省事業の取組について

 現在、国会では来年度予算の審議を行っていますが、文部科学省の予
算案が公表されています。

 本学でも現代GPで、「チーム医療実習」や「知財教育」などですでに取り
組んで来ているところですが、来年度も新規公募が行われる予定となって
おり、ホームページなどの情報によりますと2月下旬公募開始、4月上旬に
公募終了となっております。

 また、これらに先駆けて、海外GPの来年度公募が始まりました。来年度
は今年度の海外先進教育実践支援と戦略的国際連携支援に加え、海外
先進研究実践支援が新たなメニューとして追加されています。

 これは教職員が海外の教育研究機関で先進的な研究に参画することな
どにより、教育研究能力を高めようとする事業で、期間は3か月以上と長期
ですが昨年度、実施された取組と類似しています。

 学内ホームページでも内容が把握できるようになっておりますのでご覧い
ただければと思います。

 これらの公募内容については、推薦枠や全学的な取組との関係など事業
効果も重要となっておりますので、締め切り後、改めて学内委員会で内容
を検討させていただく考えです。

 そのほか、国では「地域の知の拠点再生プログラム」といって、地方の大
学の知的・人的資源を活用して地域再生の取組を支援しようという事業が
来年度から開始されます。

 具体的には、地域の医療や高齢者福祉問題などの解決のため、大学と自
治体が連携して行う事業を関係省庁が各種施策を活用してバックアップする
というものです。

 このような地方の大学は地域の発展にもっと寄与すべきという流れはます
ます高まるものと考えられます。本学としても北海道立の大学として、何が望
まれているのか道庁の関係部と協働で、この取組にも対応していきたいと考
えています。

     ※                          ※

 1月31日(火)に医学部の青木先生、松本先生、名取先生の最終講義が
ありました。

 長い間、ライフワークとして取り組まれた研究の背景と自らの取組等を学
生の皆さんや職員の方にもわかりやすく講義されていました。

 私もこの講義が、先輩からの叱咤激励と受けとめ、大学改革に今後とも
頑張らなければと意を決した次第です。

 法人化まであと1年2ヶ月です。より良い大学の設計図をつくっていくため
にも教員、職員の皆さんのお力が必要です。

 その力を結集して私自身、先頭にたって頑張っていきたいと思いますので
よろしくお願いします。