第28号 平成17年12月28日 学長室だより第28号をお届けします。 日本中が寒波に見舞われ、非常に寒い日が続きます。大学構内も すっかり雪景色になりました。 皆さんにおかれましてはくれぐれも風邪には気をつけていただけれ ばと思います。 ◎ 今年一年を振り返って 国立大学の法人化を契機に大学間競争がますます激化していると いわれます。 特に少子化を背景とした大学全入時代の到来や、診療報酬の引き 下げ、臨床研修制度など医科系固有の問題などもあり、従来の取組 では対応しきれない大きな課題が次々と押し寄せてきています。 こうした課題を克服していくためにも、19年度の法人化は一つの手 段となると考えられますが、何よりも教員、職員の皆さんをはじめ、全 学が一丸となって大学改革に向かっていくことが大切と考えておりま す。 今回は、まず、教育の面ではこれまでのチーム医療実習(現代GP 採択)と併せて、新しく3つの取組が文部科学省の事業に採択されま した。 このことにより、今後の教育改革の足がかりをつかんだといっても 過言ではありません。 保健医療学部を中心とした「多文化医療教育」(海外GP採択)の導 入検討、大学院医学研究科を中心とした「知財教育」(現代GP採択) の推進、そして附属病院の教育機能を活用した「地域医療を守る医 療人の育成」(医療人GP採択)です。 現在、報告会やシンポジウムの準備、関係先との調整など準備が 進められていますが、できる限りの教員、職員そして学生の皆さんが 関心をもってこれらの取組に参加していただければと思います。 次に研究の面では、知財元年ともいうべき、大学の知財ポリシーを 整備し、次年度はこの取組をさらに加速させるため、産学・地域連携 センターが立ち上がることになっています。 特に昨年度、はじめて実施した保健医療学部赤れんがフォーラムも より具体化した内容で、2回目を開催することができました。これまで、 学内を中心に実施していた研究フォーラムも道民の方々によりわかり やすく知っていただくため、産学連携フォーラムという形で3月に実施 したところです。 そのほか、全国的な会議での展示などPRもこれまで以上に精力的 に行ってまいりました。 今年から産学連携コーディネーターも文部科学省の事業で配置され ましたし、小樽商科大学と初めて、大学連携協定を締結しました。 大学の知的資源をどう社会還元するかということは、大学の第三の 使命ともいわれています。体制は少しずつ整備されてきたかと思います が今後ともこうした取組を皆さんと一緒に進めてまいりたいと考えており ます。 3つ目は法人化に向けての取組です。定款案については、皆さんの ご協力により、設置者側との協議もまとまり、現在、国と事前調整を行っ ている状況です。 今後は組織体制や新しい人事や財務の仕組みをどうしていくかといっ た具体的な議論になります。さらに、来年春には中期目標の素案が提 示されることになります。 道民にわかりやすく、また、魅力ある大学づくりが重要と考えておりま すので、年明けにはたたき台を皆さんにお示しして、意見、提言を伺う懇 談会をできるだけ早く実施したいと思います。よろしくご協力をお願いしま す。 ◎ チーム医療実習報告会が開催されました。 12月21日に今年夏に釧路、中標津、別海で実施したチーム医療実習 の報告会がありました。 今回はお世話になった関係機関のご出席もいただき、学生の皆さんの 発表の後、講評をいただきました。 学生の皆さんの事前準備や取組姿勢が非常に良かったということも私 自身、直接伺ったりしましたが、学部間の交流の成果に加え、地域を知る 上でもいろいろな効果があったのではないでしょうか。 来年度も是非、多くの学生の皆さんが参加されることを期待しております。 関係されている教員、職員の皆さん、大変ご苦労さまでした。 また、国際交流報告会でもアルバータ、カルガリーの研修に参加された 学生の皆さんからの報告がありましたが、それぞれ手応えを得て、帰って こられているのが心強い限りです。 それぞれの実習、研修の成果を是非とも今後の学生生活に役立ててい ただければと思います。 ※ ※ 本部棟から基礎棟に向かう連絡廊下にちょっとした季節の樹木が飾られ ているのをご覧になった方もいるかと思います。 清掃の方が、大学構内の木々を利用して置いてくださったとのことです。 施設もちょっとした心使いで、暖かみのある工夫ができるものです。本学 は教室をはじめ、老朽化している部分も多いですが、教職員や学生の皆さ ん方で何かこういうものを飾りたいとか、こうしてはどうかという提案があれ ば、是非、お伺いしたいと思います。 今年は年末、年始の期間が6日間と短いですが、ふるさとに帰省される方、 旅行される方も多いかと思われます。交通事故にはくれぐれも気をつけてい ただければと思います。また、緊急の連絡体制についても各所属で今一度、 確認し、何があっても万全の対応ができるようよろしくお願いします。 皆さん、本当に今年一年ご苦労様でした。良いお年をお迎えください。 |