理事長室だより第17号をお届けします。
 新型インフルエンザについては、道内においても流行の兆しが見えてきたため、先週HP及びメールで教職員・学生の皆様にもお知らせしたところですが、普段からうがい、手洗いなど感染予防に努めるとともに、インフルエンザの症状が見られた時は、医療機関で受診してください。
 ひとりひとりによる「感染は自らが止める」という意識の徹底が必要であるとともに、集団感染による拡大を防ぐための迅速な対応が求められております。「新型インフルエンザに感染の疑いがある」と判断された場合は、必ず所属へ連絡するようお願いします。
それでは、最近の本学の動きをお知らせします。

地域密着型チーム医療実習について
 8月16日から21日にかけて、チーム医療実習が実施されました。昨年から、3年次は、根釧地区に加えて、新たに西紋別地区を実習先に組み込み、1年次の利尻島における離島体験実習と併せ、学部一貫教育による地域医療マインドの醸成に努めているところです。
 医師とコメディカルスタッフが連携し患者とその家族をケアしていくチーム医療は、地域の医療を再生、充実させるためには、都市・地域を問わず必要な取組です。
 参加された学生諸君には、健康教育セミナーの実施などを通して地域住民の方々と直接ふれあうことによって、医療が地域の生活を守り、地域が医療を育てているという地域医療の原点や地域の期待を強く感じていただけたことと思いますので、これからの勉学の精進への糧としていただきたいと願っています。

教育研究高度化のための支援体制整備事業に係る採択について
 今般、国の経済危機対策に関する文科省の平成21年度補正予算に係る当事業において、本学の「札幌医科大学教育研究高度化プロジェクト」が採択されました。この事業は、大学内の教育研究に関わる研究者、学生等が安心して教育研究に専念できるよう教育研究支援体制を整備し、大学における教育研究の高度化、国際競争力の向上及び新たなイノべーションの創出を目的とするものです。
 本学のプロジェクトは、国内外から注目される研究を継続して発信するため、本学の中心的な研究課題である「神経科学研究」と「癌先端研究」の2領域の研究を重点的に支援推進するとともに、大学院教育を高度化して研究基盤のしっかりした魅力ある大学院を整備し、世界的な教育研究拠点形成を目指すための取組が認められて今回の採択となったものです。
 この事業の大きな特徴は、公募の対象大学が、「博士課程在学者数が200名以上、もしくは科学研究費補助金の採択件数が100件以上」という厳しい制限を受けていることです。今回の事業採択は、本学の日頃からの教員・研究者の皆様のたゆまぬ研究への努力が実を結んだ結果と考え、教育研究環境の改善に生かしていきたいと考えています。


 
 さて、先週の21日に、全日本スキー連盟と、競技別強化拠点事業の推進に係る連携協力協定の調印をいたしました。NTC(ナショナルトレーニングセンター)のスキー競技強化のため拠点指定施設であるNTC大倉山において、スキーに関する競技者の育成・強化、スキーに関する健康増進ならびに地域貢献への応用など具体的に協力していこうというものです。これをきっかけにして、本学のスポーツ医学におけるこれまでの成果をさらに社会に還元できるものと期待しています。