理事長室だより第16号をお届けします。
 さて、医学部は既に夏期休業期間に入る一方で、保健医療学部の学生諸君は、前期定期試験真っ最中といったところでしょうか。
 それでは、最近の本学の動きをお知らせします。

2009札幌医科大学オープンキャンパスの開催について
 学生が夏休みに入るこの時期、テレビCMや新聞広告などで各大学のオープンキャンパスのお知らせがよく目に入るようになりました。
 本学のオープンキャンパスも、医学部が8月4日(火)、保健医療学部が8月5日(水)と同月8日(土)にそれぞれ開催されます。
 両学部とも、学部紹介、入試説明を始めとして、模擬講義や施設見学の実施、学生生活などを紹介するプログラムや個別相談の開設などが予定されておりますが、医学部では既に定員を超える申し込みがあり、既に締め切りとなりました。
 これからの地域医療を担う新しい芽が、大きく育っていくことを期待しています。

中長期的な大学教育の在り方に関する第一次報告−大学教育の構造転換に向けて−について
 先般、標記の報告が、中央教育審議会大学分科会から出されました。
 その大項目を抜粋してみますと、
 第1 社会や学生からの多様なニーズに対応する大学制度及びその教育の在り方
 第2 グローバル化の進展の中での大学教育の在り方
 第3 人口減少期における我が国の大学の全体像
 となっています。
  少子高齢化、グローバル化や社会の成熟化などという大きな時代の潮流のなかで、現在の大学の在り方の根本を見直そうという意図が感じられました。
  特に注目したい点は、「大学の質保証」ともう一つは「大学の国際競争力の向上」についてであり、これらは、表裏一体の関係にあり、大学で行われる研究・教育目標の明確化と体系的な教育課程を整備し、大学の学位授与の質を保証することにより、日本の大学教育が、世界の学生、教育・研究者に魅力あるものして情報発信していくことが、国の内外から広く優秀な学生、教員・研究者を集わせ、大学の国際化、ひいては国際競争力の向上につながっていくわけです。
 また一方で、人口減少期における大学のあり方として、それぞれの得意な分野で役割分担する機能別分化の促進も掲げられています。
 本学は、高度専門職業人としての医療人を育成することを本分としていますが、加えて、地域医療への貢献として、国際的・先端的な研究の推進も目指していることはご承知のとおりです。
 本学が、この激しい社会のうねりの中で、どこに向かって舵を切っていくべきなのか。地方独立行政法人として3年目を迎え、来年には創立60周年を迎えるこの時期、学内の皆さんにも改めて思いを巡らしていただければと感じています。


 さて、先日、今世紀最大の天文ショーといわれる皆既日食がありました。札幌では、約半分が欠ける部分日食ではありましたが、雲の切れ間から日食の模様を観察することができました。
 夏休み期間中は、郊外に出かけ、満天の星空を見上げる機会もあるかもしれません。忙しい日常から離れて、宇宙に思いを馳せることはきっと良いリフレッシュになることでしょう。