理事長室だより第13号をお届けします。
 今日は本学の平成20年度卒業式・大学院修了式が執り行われます。
 入学以来、今日の日を迎えるまでの学生諸君の不断の努力に敬意を表します。これから皆さんは医療人として新たな道を歩き始めるわけですが、その道のりはこれまで以上に長く、険しく、日々の研鑽が求められます。しかし、その努力は決して皆さんを裏切ることはありません。
 地域の、道民の、そして日本、さらには世界の人々に貢献できる喜びが皆さんを待ち受けています。医療人としてこれに勝る喜びはありません。

 ご卒業、修了、おめでとう。

 それでは、最近の本学の動きをお知らせいたします。

平成20年度「最終講義・送別式」が行われました
 今月3日、本学講堂において、今年度末をもって退官される教授の最終講義と送別式が執り行われました。
 本年度は、医学部麻酔学講座の並木昭義教授、保健医療学部看護学科第二講座の丸山知子教授、医療人育成センター教養教育部門の根本 愼教授の3名の教授が退任されます。並木教授・丸山教授・根本教授は長年にわたり学生教育や専門分野の研究に邁進し、多大な功績を残されるとともに、本学の運営にも計り知れない貢献をされてきた方々です。
 まだまだ、本学においてご活躍いただきたいという想いはつきません。
 どうか健康に留意され、今後のますますのご健勝とご発展を切に祈念しております。

公開講座「死亡時画像診断による教育支援」を開催いたしました
 今月9日、札幌医科大学記念ホールで行われたこの公開講座は、今年度、文部科学省の「質の高い大学教育プログラム(通称:教育GP)」の採択を受けた、本学の「死亡時画像診断(Ai)による教育支援プログラム」の取組を学内、学外の方々に広く知っていただくことを目的として開催されたものです。
 当日は、講師として、千葉大学医学部附属病院Aiセンター副センター長を務められている山本正二(せいじ)先生をお招きし、「病理解剖を踏まえた死亡時画像診断の現在と未来」をテーマに、死亡時画像診断(Ai(Autopsy imaging))の最前についてご講演いただきました。病理解剖と死亡時画像診断の効果的な運用が、「死」の真実にさらに近づいていく過程を詳細に、かつわかりやすくご紹介いただきました。
 さらに指定者発言として、病理学の立場から、本学医学部病理学第一講座教授の佐藤昇志先生、臨床の立場から、本学医療人育成センター教授であり日本死の臨床研究会世話人を務めておられる傳野隆一先生が、それぞれご発言され、平成21年度から本格的に開始される教育支援プログラムへのご示唆をいただきました。私も今後の具体的な教育内容とその成果に期待しております。


 今年は、例年になく暖かい冬で、3月に入り更に暖かさが増してきたように感じます。学内に積もっていた雪も見る間に溶け、春がすぐそこまで来ているようです。大学のキャンパスも学生の姿がめっきり減り、来るべき新学期に向けて、教員も学生もつかの間の雌伏の時かもしれません。

新年度はまた新たな気持ちで、新たな高みに向かってスタートを切っていきましょう。