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平成29年3月1日 北海道新聞朝刊(全道版)に、耳鼻咽喉科学講座 髙野准教授による、耳かきに関する記事が掲載されました

3月3日は耳の日*耳かき し過ぎ禁物*自分に合った器具を選んで*刺激で炎症、鼓膜破る恐れも*入り口なでる程度でOK

北海道新聞 2017年3月1日掲載
北海道新聞 2017年3月1日掲載

 耳には本来、耳あかを外へ出す働きがあり、専門家は「耳かきをする必要はない」と言い切る。耳かきが原因で耳の炎症を起こしたり、鼓膜を破ってしまう恐れもあるからだ。そうはいっても、耳かきがやめられない人もいる。3月3日は「耳の日」。安全な耳かきの方法を身につけよう。

 耳あかには耳の皮膚を保護したり、殺菌したりする働きがある。ある程度たまっていても問題はない。加えて、耳にはもともと耳あかを外へと排出する自浄作用が備わっている。これを踏まえた上で、札医大の高野賢一准教授(耳鼻咽喉科学)は「絶対にやってはいけないわけではないが、医学的には耳かきはやらない方がいい」と話す。

 刺激に弱い耳の皮膚が炎症を起こしたり、耳かきで耳あかが奥に押し込まれてしまったりする恐れがある。耳かき中に子どもやペットが不意にぶつかり、耳かきが鼓膜の奥に突き刺さってしまう人が後を絶たないという。「どうしても耳かきをしたい場合は数カ月に1度、細めの綿棒で耳の穴の入り口1センチ以下をなでる程度でいい」(高野准教授)

 国民生活センターには、2010年4月~15年12月に、耳掃除中の事故情報が178件寄せられた。事故の発生状況の中で最も多かったのが、耳かきや綿棒を「奥に入れすぎた」で63件だった。

 一方で、耳あかが湿っている体質の人や高齢化などで自浄作用の働きが悪くなると、耳あかがたまり耳栓をしたようになってしまう「耳垢塞栓(じこうそくせん)」が起こる危険性がある。高野准教授は「聞こえが悪い、かゆい、痛いなど違和感を感じたら最寄りの医療機関で耳を診てもらい、耳垢塞栓なら安全に除去してもらいましょう」とすすめる。

 ただ、耳かきが気持ちよくてやめられなかったり、少しの耳あかでも気になってしまう人もいる。どうしても耳かきをしたい場合、どうすればいいのか。

 「イヤーエステマニス」(札幌市)のエステティシャンでこれまで5千人以上を耳かきしてきた長瀬梨々花さんは「自分に合った耳かきを使って」と呼びかける。耳かきには大きくスプーン形、ワイヤ形、ループ形があり、同店では約20種類の耳かきと7種類の綿棒を客の耳穴の形状や耳あかの性質により使い分ける。

 耳あかには乾燥し粉っぽい乾性と、水っぽい湿性があり、日本人の8割が乾性だという。乾性に対しワイヤ形、ループ形を使うと、耳あかが砕けさらに取りづらくなってしまうこともあり、ベビーオイルなどを綿棒に付けて取るとよい。

 湿性は綿棒に化粧水を付け拭き取るイメージで行うか、スプーン形の耳かきが適している。長瀬さんは「いずれにせよ、耳を傷つけない、奥に耳あかがあると思って耳かきや綿棒をむやみに奥まで入れないことが大事です」と強調する。耳穴が小さい人は先端が太い綿棒だと耳あかが奥に入ることもあるので注意する。

 親が子どもの耳かきをするときは、明るい光が不可欠だ。来店する客の中には「親の耳かきで痛い思いをしてトラウマになってから耳かきをしなくなった」と話す人も多いという。長瀬さんは「誤って鼓膜を突き破ってしまうこともあるので、大きな耳あかがあったとしても無理に取ろうとしてはいけません」と話す。(岩内江平)


【北海道新聞社許諾:D1703-1709-00012374】

  • 事務局経営企画課企画広報係
  • 発行日:2017年03月06日