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プレスリリース・メディア

平成28年12月14日 北海道新聞朝刊(全道版)に「命の不思議 分かりやすく伝え500回 當瀬教授、10年間の連載振り返る」の記事が掲載されました

命の不思議 分かりやすく伝え500回 當瀬教授、10年間の連載振り返る

掲載記事
 2006年10月から毎週水曜日、北海道新聞朝刊生活面で連載している「『生きる』しくみ」が、14日で500回を迎えました。スタートから丸10年。体の機能を分かりやすく解説し、生活にも役立つと、読者に大人気のコラムです。筆者で札医大医学部の當瀬規嗣(とうせのりつぐ)教授に、連載を振り返っての感想などを聞きました。(岩内(いわうち)江平)


 ——ついに連載500回です。
 「自分でもよく続いたなと思います。当初は20回くらい書ければいいと思い、30回分のテーマ案を用意して臨みました。しかし、気づけば30回分を使い切っていました。それからは毎週、今もテーマを決めるのに頭を悩ませています。周りの人からヒントをもらうこともあります」

 ——文章を書くのは大変ですか。
 「最初は時間がかかり大変でしたけれど、書くのは苦じゃありません。むしろ、考えを文章としてアウトプット(出力)することで、『自分はこういうことを考えていたんだ』と気づくことができます。また、書き続けるためには、考え続けなければなりません。その中で新しい考え方を身につけると成長を感じます」
 
 ——500回の中で印象深い話はありますか。
 「オチがうまくついた話は覚えています。最初からオチをつけようと思って書いているわけじゃないのですが、書き進めているうちにぱっと思いつくことがあるんです。特に『ツメの甘い話』(09年6月10日)と『怒りの色』(11
年6月1日)はうまくいったと思っています」

 ——連載当初と現在で、當瀬さん自身に変化はありますか。
 「実は前半5年と後半5年では全く違います。決定的な変化は私がランニングを始めたことです。当初、スポーツは体に負担をかける一方だと思っていたので、運動関係の話は書きませんでした」
 「その考えが変わったのが11年の冬。血圧が上がり体が不調になったことをきっかけに、減量のためランニングを始めました。体が軽くなり、前よりも体力がつきました。運動にも人によってそれぞれやり方があり、健康に役立つと気がつきました。それからは論調が変わり、運動についての記事を書くようになりました。今ではすっかりランニングが趣味で、マラソン大会にも出場しています」

 ——500回全てのイラストは、北海道新聞編集本部デザイン班の瀬田石拓未(せたいしたくみ)部員が描いています。
 「瀬田石さんには深く感謝しています。イラストが的確で、少し難しい話がすごく分かりやすくなり何度も驚きました。例えば、『辛味の秘密』(07年11月14日)=イラスト=では、辛味が舌の痛覚神経を刺激するものだという趣旨を見事に表現してくれました。連載は瀬田石さんとの共同作品です。余談ですが、時折人物画が描かれることがあり、それが私そっくりなんです。あれは私をイメージした絵なのか、いつか聞いてみたいですね」

 ——今後の展望は。
 「10年間で伝えたい体の項目は一通り書き終えました。ただ、繰り返し伝えていくことが大事。同じことでも、切り口が違えば伝わり方も違うのではないでしょうか。これからもアプローチを変えつつ、体を理解し、普段の生活に役立つ話を書いていきたいです」


*臓器を擬人化 親しみやすく*イラスト担当 瀬田石部員
 「『生きる』しくみ」のイラストを描いているのは、北海道新聞編集本部デザイン班の瀬田石拓未部員(41)=本人が描いた自画像=です。當瀬さんと二人三脚で500回を迎えました。
 10年前にこの連載を始める際、「1人の担当者に描いてもらいたい」と生活部が要望し、担当になりました。「こんなに長く続くとは思いませんでした。1回も休まずに、いつも遠慮せずに、描かせていただいています」と節目を迎えた感想を語ります。
 當瀬さんから送られてきた原稿は毎回、生活部を経由して届けられ、そこからイラストづくりがスタートします。
 「体のしくみは分からないことばかり。原稿を読んで、例えば臓器の形や栄養素の働きなどを、図鑑やインターネットで調べます。そして、どんなイラストにするか、擬人化しようか、を考えます。当初は締め切りぎりぎりまでかかりました。難しいですが、楽しい仕事です」
 実は、當瀬さんとは会ったことがありません。でも當瀬さんは瀬田石部員のイラストが大のお気に入り。このことを伝えると、満面の笑みを浮かべました。
 「読者が絵を見て『面白そう』『何だろう』と思って、當瀬さんの文章を読んでいただければ本当にありがたい。連載が終わるまで、自分がずっと描き続けたいですね」と、コラムへの思いを語りました。(岩本進)
 

 とうせ・のりつぐ 1959年、滝川市生まれ。84年北大医学部卒。専門は生理学。北大助手などを経て98年から札医大医学部教授。2006年~10年同大医学部長。57歳。


【北海道新聞社許諾:D1612-1706-00012168】
  • 事務局経営企画課企画広報係
  • 発行日:2016年12月19日