日本肝臓学会肝がん撲滅運動「北海道市民公開講座 肝臓病の新時代」を開催しました【7月21日(日)実施】

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日本肝臓学会肝がん撲滅運動 北海道市民公開講座 「肝臓病の新時代-ウイルス性肝炎と肝硬変、肝がん治療-」
日本肝臓学会肝がん撲滅運動 北海道市民公開講座 「肝臓病の新時代-ウイルス性肝炎と肝硬変、肝がん治療-」
司会  坂本直哉先生(北海道大学大学院 医学研究院消化器内科学分野教授)
司会  坂本直哉先生(北海道大学大学院 医学研究院消化器内科学分野教授)
講演1 「肝がんにならないためにできること」     佐々木 茂先生(札幌医科大学附属病院 消化器内科)
講演1 「肝がんにならないためにできること」     佐々木 茂先生(札幌医科大学附属病院 消化器内科)
講演2  「肝硬変ってどんな病気?」     小川 浩司先生(北海道大学病院 消化器内科)
講演2  「肝硬変ってどんな病気?」     小川 浩司先生(北海道大学病院 消化器内科)
講演3   「肝がん治療の新時代」     荘 拓也先生(北海道大学病院 消化器内科)
講演3  「肝がん治療の新時代」     荘 拓也先生(北海道大学病院 消化器内科)
2019年7月21日(日)北海道大学病院肝疾患相談センターと当院肝疾患センターの共催で、日本肝臓学会肝がん撲滅運動北海道市民公開講座「肝臓病の新時代-ウイルス性肝炎と肝硬変、肝がん治療-」を開催しました。(会場:北海道大学学術交流会館 2階講堂)

この公開講座は、肝臓週間(世界(日本)肝炎DAYである7月28日を含む週)に、肝炎ウイルス検査の受検勧奨や、肝がんへの進行を防ぐための肝疾患の予防と治療に関する正しい知識の普及啓発を目的として毎年開催しています。
今回は、北海道大学大学院医学研究院消化器内科学分野の坂本直哉先生を座長として、3人の講師の先生が、最新の肝臓病の治療などについて、参加された104名の市民の皆さんへ講演を行いました。

まず、「肝がんにならないためにできること」と題して、札幌医科大学附属病院 消化器内科 佐々木茂先生より、肝硬変や肝がんの原因となる、ウイルス性肝炎・アルコール性肝疾患・脂肪性肝疾患について講演がありました。
ウイルス性肝炎は、治療は怖くないので、医師としっかり相談すること。そして、知らぬ間に病気が進行しないよう、一生に一度は、肝炎検査を行うことの重要性について説明がありました。
また、飲酒のポイントとして、アルコールは1日20gまでに押さえること、脂肪肝改善のポイントとして、自分のBMI(※)を把握し、目標を持って運動することが挙げられました。
次に、「肝硬変ってどんな病気?」と題して、北海道大学病院 消化器内科 小川 浩司先生より、肝硬変の病態から合併症、治療法などについて講演がありました。
肝硬変は、肝がんへ進行することを防ぐことが重要であり、血液検査はもちろんのこと、最近は体に負担をかけないフィブロスキャンを用いて肝臓の硬さを確認することもできること。また、腹水などの症状が出てきても、利尿剤などで調整するなど対応ができるので、きちんと通院し、定期的なスクリーニングを行いましょうと説明がありました。
最後に、「肝がん治療の新時代」と題して、北海道大学病院 消化器内科 荘 拓也先生より、肝がんの症状や最新の治療方法について講演がありました。
近年の医療の進歩により、新薬が次々と登場し、肝がんに対する治療の選択肢は増え続けていること。投薬による副作用は、マネジメントが大切になるので、患者さんと医療者がしっかりとコミュニケーションをとることが説明されました。
また、今後も新たな治療法が登場することが期待されているので、道民の皆さんへ最新情報を発信していくことについて話されました。

※BMI:Body Mass Indexの略、体格指数 【BMI計算式】 (体重 kg ÷ (身長 m ×身長 m ) 

発行日:

情報発信元
  • 附属病院 肝疾患センター