北海道公立大学法人 札幌医科大学医学部 衛生学講座

教室の沿革

  • 初代教授・故金光正次名誉教授は、道立女子医学専門学校教授を経て昭和25年(1950)6月に衛生学講座教授に就任された。 以来、昭和51年(1976)3月までの約26年間、本講座を主宰し、公衆衛生学講座の開講に至る昭和37年までは、2講座分の研究・教育業務を担当した。研究の中心的課題は疫学であり、各種感染症(結核、下痢症、インフルエンザ、ポリオ、日本脳炎等)の疫学研究とワクチン接種に関する研究、非感染性疾患(塵肺症、スモン病等)の疫学研究など、多岐にわたる調査研究を指導された。
    二代目教授・浦澤正三名誉教授は、昭和51年(1976)4月より平成13年3月までの25年間、教室を主宰した。研究の中心的課題はウイルス性感染症の疫学研究とウイルス学研究、環境化学物質の生体影響であった。ウイルス学的研究では、ポリオウイルスの抗原性解析、ポリオ・セービンワクチンの凍結乾燥による耐熱化、道内における小型球形ウイルス(現在のノロウイルス)の発見と解析、ヒトロタウイルスの組織培養の確立と中和抗原エピトープの解明、ヒトロタウイルスの新たな血清型(G12型)の発見など、多数の顕著な業績を残した。環境化学物質の研究では、キノホルム乳化剤による実験動物のスモン発病促進効果の証明、有機塩素系農薬の屍体内蓄積、テトラサイクリンと亜硝酸の作用による変異原性発現、姉妹染色分体交換を指標としたマウス初期胚における変異原物質の影響などの研究成果を挙げた。

    平成13年(2001)9月より3代目教授・小林宣道が教室を主宰し、現在に至っている。



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衛生学講座
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