札幌医科大学のレディースクリニック

メニュー

不妊症などのQ&A

子宮内膜症関連Q&A(5題)

Qある病院でCA125が高く子宮内膜症といわれていましたが、別の病院ではCA125は正常といわれました。どちらが正しいですか?

A

CA125は月経中や月経直後に測ると高い値を示します。月経中に測定してどれだけ高くなるかを評価する方法もありますが、月経の影響をうけない時期に測定するほうが評価しやすいと思います。2つの病院でCA125を測定した時期を思い出してみてください。

Q子宮内膜症と診断され毎月注射で治療しましょうといわれましたが、友人は鼻からスプレーして子宮内膜症の治療をうけています。この治療は更年期症状がでると聞いていますが、どちらが副作用が強いですか?

A

すすめられた注射もお友達のスプレーもGnRHアゴニストというホルモン治療薬です。下垂体に作用して卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンの分泌を抑えて子宮内膜症を治療する目的で使いますが、注射薬は現在4種類、スプレータイプには2種類あります。それぞれエストロゲンの抑制程度が異なりますので、更年期様症状の度合も違ってきます。また受けた人によって出てくる副作用の程度も異なってきます。治療中は血液検査で血糖や肝臓機能などのチェックをしてもらいましょう。

Q2年前に別な病院で子宮内膜症と診断され6ヵ月間注射で治療しましたが、今度また注射で治療しましょうといわれました。何度も同じ治療を続けていいでしょうか?

A

GnRHアゴニストを長期間使用すると低エストロゲンの状態が続き、副作用のひとつである骨密度が低下してきます。将来の骨そしょう症の危険が高くなりますので、低下しているようなら止めるべきでしょう。骨密度が正常であれば使用してもいいと思いますが、繰り返し同じ治療をしなければならない子宮内膜症があるのかどうか、一度腹腔鏡検査を行ない確定診断をつけた方がいいと思います。また子宮内膜症と確定診断がついてもホルモン治療の限界もありますので、別な方法を考えてもらうのもひとつです。

Q卵巣チョコレート嚢腫と診断され、腹腔鏡で手術をしましょうといわれました。どれくらいで退院できますか?

A

腹腔鏡では5mmからせいぜい15mmの切開創が臍部も含め3・4ケ所で手術できます。したがって術後回復も早く、術後3~4日で退院可能です。ただ腹腔鏡下手術も開腹手術も腹腔内での処置は同じで、手術内容や卵巣の病理組織検査の結果によっても術後入院日数が違ってきます。

Q未婚の24歳ですが、月経痛が強く子宮内膜症と診断され、ピルをすすめられました。ピルは経口避妊薬と思っていましたが子宮内膜症の治療にも使うのですか?

A

ピルは避妊目的で使われる以外に副効用を利用したさまざまな治療場面で使われます。子宮内膜症はエストロゲンが増悪因子ですから、低エストロゲン状態にする目的でピルも効果的と考えられます。月経直後40~50pg/mlだったエストロゲンは排卵期には 200pg/mlと高くなり排卵後も100pg/ml位の血中濃度を維持します。ピルは排卵を抑えますので、ずっと40~50pg/ml位の血中濃度になりますから、子宮内膜症組織の増殖を抑える可能性があります。また、腹腔内への月経血の逆流が子宮内膜症の増悪因子になりますから、ピルで月経血量を減らし、逆流を少なくすることも効果的と考えられます。月経痛も楽になりますので子宮内膜症に対しピルが使われることが多くなってきました。